欧州連合(EU)は8日、域内における人工知能(AI)ツールの導入や研究を促進するための計画を公表した。欧州委員会が明らかにした戦略は二つ。一つは「AI適応戦略」で、欧州の主要産業や公共部門におけるAI活用を加速する方法を定める。もう一つは「科学分野におけるAI戦略」で、AI主導型研究の促進を目指す。デジタル問題を担当する欧州委のヘンナ・ビルクネン副委員長は「製造業から医療、公共部門に至るまで、企業や主要セクターがAIを活用し、EU市民に真の利益をもたらし、競争力を強化し、技術的主権を強化するのを支援する」と述べた。戦略の一環として、欧州委は医療分野向けのAIを活用した高度スクリーニングセンターの設立を目指すほか、製造業や製薬などの分野で活用可能なフロンティアモデルやエージェント型AIの開発を支援する。これらの取り組みに約10億ユーロ(約1776億円)の資金を投じる方針。
EU、AIの導入や研究促進に向けた新戦略を策定
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