実は私も友人の何人かから先週末に質問されました。そのときのアドバイスはひとつだけ。
「ドルに資産を移すのであれば月曜日の早朝にすべきだよ」というものでした。
その時点で円安株高に向かうことは確信していたのですが、株はいきなり高く始まるだろうと思い、様子見の方がいいと言いました。一方で為替は、早朝ならまだ外国人が「タカイチ、フー?」という状況なので間に合うと思ったのです。
結果的には日経平均も866円高で始まって2000円を超えるところまでいったので、寄り付きで株を買っても間に合ったようです。
とはいえ問題はこれからです。高くなった日本株、安くなった円の状態がこの後、どちらに進むのかが、これからの関心事です。
この話、お茶を濁すわけではないのですが、実は発想にコペルニクス的転換が必要だと思います。
先に結論をお話しすると、この先、高市トレードで円安株高が進むかどうかは政局次第。しかし投資家が高市トレードで成功するかどうかで逆に「わかることがひとつある」という話をします。ここから話が長くなりますが、我慢して読んでください。そうすればいいことがわかりますから。
実は日本の抱える大きな問題として、政治と報道メディアがそれぞれ機能不全に陥っているという大問題があります。
高市トレードを終わらせる
「政治の機能不全」
まずは政治の機能不全の話をします。先週、総裁選の5人の候補の政策を比較する記事を書きました。5人の主張は、次のようにそれぞれ違っています。
・実質賃上げを定着させることに力を入れる
・日本の技術力を結集して新領域で経済を成長させる
・地方に対する新たな交付金を創り地方を活性化させる
しかし客観的に見るとその主張はどれも正しい。それをやれば日本はよくなるだろうと感じました。
ではなぜ過去30年にわたって日本経済は停滞したままなのか?
経済評論家としての結論はシンプルです。政治家がやるといったことをやっていないのです。