コロナ禍で大打撃を受けたこの都市の大半は人工知能(AI)ブームのおかげで復活しつつあるが、この復活は市内最大のショッピングモールの崩壊阻止には大して役に立っていない。サンフランシスコ・センターは小売業のゴーストタウンのようだ。商業用不動産データ会社トレップによると、同センターの150万平方フィート(約14万平方メートル)を超える面積の93%が空室だ。かつてベイエリアでトップレベルの業績を上げていた同センターは今、年間数百万ドルの赤字に苦しむ。店舗や通路は驚くほど清潔だ。しかし同センターの内部や周辺地域は何年も前からホームレスや万引行為、薬物使用の問題を抱えており、コロナ禍が始まってからほぼすべての小売業者が出ていった。今は買い物客が同センターに行く目的がほとんどない。