いま成人の3人に1人かかっている脂肪肝! 専門医として40年以上肝臓を治療する医師が提案する解決法が、『肝臓専門医が教える脂肪肝が気になる人の魔法のスープ』(ダイヤモンド社)。脂肪肝に自覚症状はないものの、放置すると肝炎、肝硬変、肝臓がんと進んだり、脂肪肝を起点にさまざまな病気や症状も生まれたりします。糖尿病から、肥満、意外にもぎっくり腰や認知症まで、あらゆる不調の引き金にも。でも大丈夫! 肝臓は再生能力が非常に高いので、肝臓の脂肪を落とし、代謝、解毒、免疫をパワーアップすることで、さまざまな病気を遠ざけて、健康長寿を実現します。

【専門医解説】「野菜中心」で不調に…肝臓が喜ぶ意外な食べ方とは?Photo: Adobe Stock

焼肉もステーキも食べてOK

 糖質を減らす代わりに、体を作るもととなる良質なたんぱく質を多めにしっかりとることが大事です。カロリーが高そうだからと、「焼肉もステーキも控えよう」というのはNGです。

 肉を控えてたんぱく質不足になっては、健康な肝臓は取り戻せません。

 たんぱく質は、肉や魚、豆腐などに多く含まれます。魚介に含まれるDHAやEPAには、血液サラサラ効果もあります。

 また、「脂肪肝の解消」というと食事から脂肪分を減らせばいいと思われがちですが、肉の脂身が血糖値を急激に上げることはありません。

 高血圧が心配で減塩をがんばっている人もいると思いますが、やりすぎは禁物です。減塩しようとすると、たんぱく質の摂取が不足しがちなので、塩分は気にしないほうがいいくらいです。

野菜から食物繊維と抗酸化物質をとる

 脂肪肝の解消には、血糖値の急激な上昇を防ぐ食物繊維をしっかりとることも効果的です。

 肝臓活性酸素のダメージを受けやすい臓器なので、食事から抗酸化物質を取り込むことも必要になってきます。脂肪肝になると血液中の脂肪が増加し、血液がドロドロになって血流が悪くなり、栄養や酸素が全身に行きわたりにくくなりますが、抗酸化物質をとると血液サラサラ効果も期待できます。

 もちろん、スープで野菜のβ-カロテンやビタミンC、Eをはじめとする抗酸化物質を取り入れるのも有効です。食物繊維も摂取できて一石二鳥。

※本稿は『肝臓専門医が教える脂肪肝が気になる人の魔法のスープ』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。