「愚痴が止まらない人」の頭の中では何が起きているのか。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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感情を「外在化」することで楽になる
不安や怒りなどの感情を抱え込むと、心が重くなり、冷静な判断や行動が難しくなります。
その解決法のひとつが「外在化」です。
感情を自分の内側にとどめず、外に出すことで心が軽くなり、客観性を取り戻せます。
本記事では、その具体的な方法と効果を整理します。
「外在化」とは何か
外在化とは、感情を頭の中に閉じ込めるのではなく、外に表現して対象化することです。
紙に書き出す、声に出す、誰かに話す。これらが代表的な方法です。
感情を外に出すことで、自分と感情の間に距離が生まれ、冷静に見つめ直せるようになります。
「書き出すこと」で整理される
最も手軽な外在化の方法は、紙に書くことです。
「自分はいま不安を感じている」「理由は◯◯だ」と書き出すだけで、感情が具体的に整理されます。
頭の中で漠然と広がっていた不安が、紙に移された瞬間、小さく、マネジメントできるものに変わります。
「話すこと」で共感を得る
感情を信頼できる相手に話すことも外在化の一つです。
言葉にする過程で気持ちが整理され、相手の共感を得ることで孤独感も和らぎます。
必ずしも解決策をもらう必要はなく、「聞いてもらう」だけでも十分に効果があります。
これが、「愚痴が止まらなくなる人」の頭の中で起こっていることです。
つまり、信頼できる人に「外在化」をおこなっているのです。
感情を抱え込むと心が疲弊しますが、外在化すれば冷静さと余裕を取り戻せます。
書き出す、話すといったシンプルな行為が、心を軽くする強力な技術です。
感情に飲み込まれず、外に出して淡々と積み重ねる姿勢。これが「ゆるストイック」の実践です。
私たちもまた、感情を外在化し、ゆるストイックに生きましょう。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。








