いい人を演じない「カッコいい大人」が意識している、たった1つのこととは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

いい人を演じない「カッコいい大人」が意識している、たった1つのことPhoto: Adobe Stock

「いい人」を演じすぎない

 周囲との関係を円滑に保つために「いい人」を演じることはあります。

 しかし、常に他人の期待に応え続けると、自分の感情や行動が抑圧され、強いストレスや疲弊につながります

「ゆるストイック」に生きるためには、必要以上に「いい人」を演じすぎない姿勢が重要です。

「いい人」であることの利点と限界

「いい人」であれば人間関係はスムーズに進み、信頼も得やすいでしょう。

 しかし、その利点は短期的なものであり、長期的には自分を犠牲にするリスクがあります

 他人の期待に依存した行動は、自分の主体性を奪い、心を摩耗させます

「自分の感情」を抑え込む弊害

「いい人」を演じすぎると、不満や違和感をため込みやすくなります。

 表面的には調和が保たれていても、内面ではストレスが蓄積し、やがて爆発する危険があります。

 感情を抑圧することは、健康面や人間関係の質にも悪影響を与えるのです。

「境界線」を意識する

「いい人」をやめることは、他人を突き放すことではありません。

 重要なのは、適切な境界線を持つことです。

「ここまでは協力できるが、ここからは難しい」と線を引くことで、相手との関係を壊さずに自分を守ることができます。

 境界線は自己犠牲を避けるための必須条件です
「いい人」を演じすぎると、自分を犠牲にして心身をすり減らすことになります。

 大切なのは、他人に優しくしながらも、自分の境界線を守ることです

 他人の期待に流されず、自分のルールで淡々と積み重ねる姿勢。これが「ゆるストイック」の実践です。
 私たちもまた、必要以上に「いい人」を演じず、ゆるストイックに生きましょう。

佐藤航陽(さとう・かつあき)
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86をスタートさせた。