日本語ではまったく意識しなかった表示が英語に変わるだけなのだが、けっこう発見がある。簡単な単語はわかるが、中には知らないものも出てくる。その都度、いったん言語設定を日本語に戻してまた英語に変える、を繰り返した。この英語の設定は今も続けていて、日本語にすると逆に違和感を覚えるほどになった。
日常のそこら中に英語を
ちりばめる独特な勉強法
おおもとの言語を変えているので、アプリもみんな英語で表示される。グーグルマップも英語の設定になっているので、ナビ代わりにして車を運転中、道に迷って同じ高速道路を5、6回、乗り下りしてしまったこともあった。でも、これもとても勉強になる。
例えばslightは、それ自体は「少し」とか「些細な」といった意味だが、運転のときにはよく使われて、「Turn slightly right.」は「ちょっと右に曲がる」という表現になる。
forkも面白い。forkはそのまま食器のフォークだが、道路で使うときは「分岐点」という意味になる。
こんなふうにして少しずつ単語を増やしていった。
あわせて、帰国したその日に本屋さんに行って、英語の文法の本を購入した。遊び英語ならいいのだが、アメリカ人と対等に渡り合うのに文法を学ぶことは必要不可欠だと思った。文法を習得しないままだと、ぶつ切りで単語を並べることしかできず、永遠に基礎に何度も立ち返ることになってしまう。
ゼロから文法を学ぶため、書店で中学校3年生までの文法を復習するドリル『Mr.Evineの中学英文法を修了するドリルMr.Evineシリーズ』(アルク出版)という青色の本を選んだ。普通は1か月で終える文法のテキストを3か月かけてようやく終えて、終わったらまた最初からやり直した。
1日に何時間と目標を決めたりしたわけではないが、時間を見つけては取り組んだ。心掛けたのは、1日に1行でもいいから英語の文章を書く、ということ。SNSの発信も日本語と英語、両方を記すようにした。
会話力も身につけたかったから、帰国の翌日にはマンツーマンの英会話スクールに申し込んだ。45分授業を週に2~3回。







