「自分軸」と「自己中」の決定的な違い
では、私が推奨する「自分軸」(自分が納得した行動を取ること)と、「自己中(自己中心的)」は、何が違うのでしょうか。これは時々いただく質問ですが、これらは全く違います。
何が違うかというと、「自分軸の人が一番大事にしている価値観は何か」を考えてみると分かりやすいです。
自分軸の人が一番大事にしている価値観、それは「自己決定権」です。「自分のことは自分で決めるべきだ」「自分で決めていいんだ」という権利を尊重しているのが、自分軸の価値観です。
根底にあるのは「自己決定権」の尊重
自分軸の人は、自分に関すること、自分の人生の選択肢は自分で決めます。しかし、他人を自分の好きなように動かそうとすることは、他人の「自己決定権」を侵害する行為です。ですから、本当の意味で自分軸を大切にしている人は、そんなことはしません。
一方で、自己中の人は違います。自己中の人は、「他人も」自分の都合の良いように動いてほしいと願う人です。そこには「自己決定権を尊重する」という概念はありません。ただ、何もかも「自分の思うようにしたい」だけです。
「自分で決めるべきことは自分で決めるべきである」という価値観(自分軸)と、「何もかも自分の思うようにしたい」(自己中)は、似ているようで、実は全く反対のものなのです。
最後に決めるのはその人
私たちが「自分軸で生きよう」と思ったとき、そこには当然、「他人の人生はその他人が選ぶべきだ」という考えも含まれます。
「自分は余計な口を挟まない」「提案はするけれど、最後に決めるのはその人だ」ということが当然のように分かった上で、自分軸を実行していくのです。
この「自己決定権の尊重」という価値観がはっきりしているからこそ、「他人の顔色をうかがう必要がない」ということがよく分かります。なぜなら、それは「自分の人生の選択肢」だからです。
自分軸で生きることを目指しましょう
自分軸の人は、他人に対しても、「他人が決めるべきこと」はこちらの顔色をうかがうことなく、「最後はあなたが決めてくださいね」と思えます。
自分軸同士の人が集まれば、きっと素敵な世の中が生まれるはずです。皆さん、安心して「自分が納得するように行動する」ことを選んでください。
その根底には「自己決定権の尊重」があるということを、忘れないでほしいと思います。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。








