アルゼンチンで26日行われた中間選挙でハビエル・ミレイ大統領率いる与党が圧勝したことは、結果次第では何かを失う可能性があった投資家や銀行、さらには納税者を安堵(あんど)させた。ただ、同国の財政基盤安定に向けた戦いの終わりはまだ遠い。選挙結果を受けて、アルゼンチンペソは対米ドルで約4%上昇した。また、トレードウェブのデータによると、2046年満期の米ドル建て国債は0.11ドル上昇し、1ドル当たり約0.67セントとなった。アルゼンチンの代表的な株価指数は22%高で終えた。投資信託やヘッジファンドは既に債券価格上昇の恩恵を受けており、ミレイ氏がアルゼンチン経済の立て直し計画を実現できれば、さらに大きな利益を得られる状況にある。同国の財政安定化に向けた米国の救済措置も実行されるとみられており、これによりアルゼンチンは、減少している利用可能な外貨準備を補強できる可能性がある。アルゼンチンは来年、数十億ドルの対外債務支払いのためこの外貨準備を必要としている。