メモリーチップメーカー、AIブームの恩恵享受Photo:Bloomberg/gettyimages

【ソウル】変動が激しいことで知られるメモリーチップ業界が、エヌビディアやオープンAIなどとの人工知能(AI)ビジネスのおかげで長期にわたる好況期に入っている。

 韓国のサムスン電子やSKハイニックス、米国のマイクロン・テクノロジーが主導するメモリーチップメーカー各社は、AIモデルの学習と実行の両方に使われるさまざまな製品への需要急増の恩恵を受けている。

 調査会社トレンドフォースの推計によると、主要なメモリーチップの一種であるDRAMの売上高は2026年に業界全体で、サイクルの谷だった23年の4倍余りの約2310億ドル(約35兆1000億円)と、過去最高に達する見通し。

 サムスンが30日発表した7-9月期(第3四半期)決算は純利益が前年同期比21%増の約86億ドル相当になった。有利な価格環境の下、同社の半導体部門は四半期売上高で過去最高に達し、営業利益は約80%増の約49億ドル相当となった。

 前日にはSKハイニックスが7-9月期決算で過去最高の業績を発表し、純利益は前年同期の2倍を超え約88億ドル相当となった。同社はメモリー市場が「超好況期」に入り、来年までの生産能力分はすでに完売したと述べた。

 9月にマイクロンが発表した6-8月期(第4四半期)決算では純利益が3倍超の32億ドルになった。

 世界半導体市場統計(WSTS)によると、メモリーチップは世界の半導体売上高の約4分の1を占める。もう一つの主要なタイプはロジック半導体で、この分野にはエヌビディアが製造する画像処理半導体(GPU)として知られるAIに特化した半導体や、日常使用するコンピューターやスマートフォンの頭脳として機能する中央演算処理装置(CPU)が含まれる。