12月の利下げ、既定路線とは「ほど遠い」=FRB議長Photo:China News Service/gettyimages

 米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は29日、この日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で今後の政策経路を巡り出席者の「見解は大きく分かれた」と語った。

 その上で、次回12月のFOMCでの追加利下げは既定路線ではないとし、「それにはほど遠い」と話した。

 インフレは上振れリスク、労働市場には下振れリスクがあり、FRB当局者のリスク回避レベルもさまざまだと指摘。「それを考え合わせると(中略)非常に多様な見方がある」と語った。「12月についてはまだ決定していない。入手できるデータを検討していく」と話した。

原文:December Rate Cut Not Foregone Conclusion, ‘Far From It’, Says Powell

FRB議長、政策に「リスクフリー」の道筋なし

By Harriet Torry

 米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は29日、連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見の冒頭で、政府機関閉鎖により経済データは通常通り発表されていないものの、経済見通しは9月の会合以降大きく変わってはいないと述べた。

 労働市場は徐々に鈍化しており、インフレは依然としてやや高い水準にあるとパウエル氏は述べ、関税が一部商品の価格を押し上げていると指摘した。その上で「雇用とインフレという目標の間にある緊張を切り抜ける上で、政策にリスクフリーの道筋はない」と語った。

原文:‘No Risk-Free Path for Policy,’ Powell Says