「これ以上、お金は必要ないね」…資産24億円の投資家が、それでも株をやるワケ
投資歴70年 資産24億円――【プロの儲かる知識を簡単インストール】人生、もう詰んだ……40歳、しがないサラリーマン。月1万5000円の小遣いを握りしめ、毎日通勤する日々だ。増えない給料、重くのしかかる住宅ローンと教育費。冷え切った家庭に、もはや自分の居場所はない。そんな人生のどん底の状況で拾った、1冊の古びた手帳。それが投資歴70年、資産24億円を築いた89歳現役トレーダー・シゲルさんとの奇跡的な出会いだった。お金、仕事、家庭……すべてに絶望した崖っぷちの男が“投資の神様”から授かった「世界一のお金と人生の授業」とは?“小説形式”だからスラスラ読めてドンドンわかる話題の書『89歳、現役トレーダー 大富豪シゲルさんの教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。答えはすべて、この物語にある。
写真:川瀬典子
謎の手帳と、ある男の日常
公園で拾ったときには正直、「なんだこれ」と思った手帳。それがシゲルさんにとっては、大きな意味を持つものなんだ。
「シゲルさんは、こんな生活をずっと続けてるんですか」
「せやな。株の取引は19歳からはじめたけど、ネット取引をはじめたのが2002年で、それから20年以上はこういう生活や」
「24億円?!」――想像を超えた現実
「ちょっと想像できません……」
「ずっと続けて24億稼いでも、まだまだ足りん。もう1桁増やすぞ、と思ってるくらいや」
「……えっ? 24億って、24億円ですか!?」
「せや」
雲の上の住人への、素朴な問い
予想をはるかに超えるスケールだった。これまでの人生で、「億」の世界なんてテレビのなかだけのものだと思っていた。
わが家の貯金は500万円にも遠く届かない。1億円なんて雲の上なのに、そのはるか先をい24億円―そんな現実が、目の前にあるという衝撃。
聞きたいことは、山ほどあった。でも、思わず口から出たのは、素朴な疑問だった。
「……それ以上、資産を増やす必要ってありますか?」
「金がほしいんとちゃう」シゲルさんの哲学
シゲルさんは、ニヤリと笑った。
「必要ないね。見てのとおり、ええ家に住んでるわけでもない、車もない、スマホもクレジットカードもない。腰を悪うしてからは、外にもあんまり出んようになった。しいて言えば、ちょっとうまいもんでも食べられたら、それでええわ。
せやからな、金がほしいんとちゃう。もういま株をやめたって、人生で困ることはなんもないんや」
「じゃあ、なぜ株を?」
「楽しいからやってる。それだけのことや」



