日経平均が5万円を突破した今、「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃のお金の戦術書」と絶賛されているのが、ニック・マジューリ著『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。そして、全世界待望の続編『THE WEALTH LADDER 富の階段──資産レベルが上がり続けるシンプルな戦略』がついに日本上陸。世界14ヵ国以上で翻訳されたベストセラーは、6つの資産レベルに分けた「富の階段」で、お金持ちになれる人の「共通点」と「落とし穴」を説いたお金の戦略書だ。今回はスコット・ギャロウェイ(『一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』著者)も絶賛する最新刊について、ライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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努力しても資産が増えない、本当の理由
5年間、必死に働いた。
月の残業50時間。休日も副業。
節約本もたくさん読み、最新の投資セミナーにも参加した。
「頑張れば報われる」と信じていた。
でも、貯金は300万円から500万円に増えただけ。
同期はその間に1000万円!
一体何が違うのだろうか。
「自分は努力が足りないのかも」
こう自問する人は多いかもしれない。
けれど本当に大切なのは、努力の「量」ではなく、努力の「方向性」だ。
世界的ベストセラーの教え
世界的ベストセラー『THE WEALTH LADDER 富の階段』の著者ニック・マジューリはこう述べている。
間違ったフレームワークに従って経済的に豊かになろうとすると、ほとんど成果が出ないまま、空回りしてしまう可能性がある。
――『THE WEALTH LADDER 富の階段』(P.24)より
努力すること自体は正しい。
でも、その方向性が間違っていたら、どれだけ頑張っても望む成果は出ない。
本書では、これをチェスの事例で述べている。
定跡通りに指す練習を何百時間重ねても、トッププレイヤーの域には到達できない。
これは資産形成も同じだ。
「もっと働く」「もっと節約する」といった間違ったフレームワークで頑張っても、大した変化は起きない。
時代や経済状況、キャリア、そして人生の優先順位も変化していく。
それなのに戦略が同じままでいいわけがない。
必要なのは考え方を変える新しいフレームワーク。
――それが、資産レベルに応じて戦略を段階的に変えていく「富の階段(ウェルス・ラダー)」だ。
「三流」や「二流」が知らない
「一流」の考え方とは?
三流は「収入を増やそうともっと働き」、二流は「支出を減らそうと節約に励む」。
そして、一流は「戦略そのものを変える」。
一流は、資産形成には段階があることを理解しているのだ。
本書によると、私たちが豊かさから享受できる喜びは、段階的に増えていくという。
そして各段階で、有効な戦略はまるで違う。
レベル1(資産1万ドル以下)なら収入確保が最優先。
レベル2(資産1万~10万ドル)なら教育とスキルUPで稼ぐ力を高める。
そして、レベル3(資産10万~100万ドル)から投資戦略が本格化する。
つまり、資産10万ドルに達した段階で、資産1万ドルの時と同じ戦略を続けていたら成長が鈍ってしまうというわけだ。
本書を読んで気づいたのは、同じ努力量でも、戦略を変えれば10年後には大きな差がつくということ。
「富の階段」を登る人は、資産レベルに応じて、働き方も、投資先も、お金の使い方も変えている。
問題は努力不足ではなく、戦略不足だった。
――考え方を変えた瞬間、あなたの「富の階段」も動き出すのだ。
(本稿は、『THE WEALTH LADDER 富の階段』に関する特別投稿です。)










