日経平均は史上最高値を更新したが、10月以降、食料品の値上げが相次ぎ、その数、3000品目超。実質賃金は8か月連続で減少した(厚労省「毎月勤労統計」)。
そんな中、「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されているのが、お金の「戦術書」である『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。そして今回、全世界待望の続編『THE WEALTH LADDER 富の階段──資産レベルが上がり続けるシンプルな戦略』がついに日本上陸。世界14ヵ国以上で翻訳されたベストセラーは、6つの資産レベルに分けた「富の階段(ウェルス・ラダー)」で、お金持ちになれる人の「共通点」と「落とし穴」を説いたお金の「戦略書」だ。スコット・ギャロウェイ(お金の「哲学書」として話題の『一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』著者)も「お金に対する考え方は、人生のステージによって変わる。あなたに必要なのは、この素晴らしい本を読むことだけだ」と絶賛。今回はライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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給料だけに頼る人生で大丈夫か
毎月25日、口座に振り込まれる給料、手取り24万円。
家賃、食費、光熱費など、生活に欠かせない支払いを終えれば、残るのは数万円。
「まあ、普通に暮らせているし」
そう自分に言い聞かせながら、日々をやり過ごしている。
だが、同僚の突然の退職や、ニュースで見るリストラ報道が、現実を突きつける。
結局のところ、給料という一本の柱だけに頼る生活は、見た目よりはるかに不安定だ。
けれど多くの人は、「本業だけで生きていける」と思い込み、他の収入源を考えようとしない。
本業の収入だけに頼ることは、経済的な選択肢を狭め、将来の可能性を閉ざしていく。
安定しているように見えて、実は一番危うい状態なのかもしれない。
お金の世界的ベストセラーの教え
14か国以上で翻訳されている世界的ベストセラー『THE WEALTH LADDER 富の階段』の著者ニック・マジューリはこう述べている。
投資だけが富の階段のレベル4(資産100万ドル以上~1000万ドル未満)に到達する唯一の方法ではない。副業を成功させるという方法もある。
――『THE WEALTH LADDER 富の階段』(P.181)より
多くの人が資産を築けない理由は、収入源がひとつしかないからだ。
本業の給料だけでは、どれだけ節約しても限界がある。
残業を増やしても、昇給を待っても、劇的に収入が増えることは少ない。
そして、その収入源を失えば、窮地に立たされてしまう。
だからこそ、富を築いている人たちは「収入源を増やす」ことに注力している。
富への道を閉ざす本当の理由
実際、副業は本業に支障をきたさない夜間や週末に行える。
本業を辞めずに副業で継続的に収入が得られれば、経済的なリスクを軽減できる。
副業といっても、大きなビジネスを始める必要はない。
小さく始められるものはいくらでもある。
週末だけのフリーランス業務、オンラインでのスキル販売、趣味を活かした商品づくり。
可能性は無限にあり、副業で稼げる金額に限界はない。
本書を読んで感じたのは、「安定」の定義が変わってきているということだ。
ひとつの会社に長く勤めることが安定だった時代は終わり、今は「複数の収入源を持つこと」が安定になりつつある。
大切なのは、「本業だけで十分」という思い込みから抜け出すこと。
その一歩が、経済的な余裕と選択肢を生み出していく。
副業は単なる小遣い稼ぎではなく、将来の自由をつくるための種まきだ。
やがてその種は、「自分で人生を設計する力」へと変わり、10年後の経済的な自由につながっていくのだ。
(本稿は、『THE WEALTH LADDER 富の階段』に関する特別投稿です。)










