一方で、「ゲームをやめなさい」と言われてやめさせられた子どもの潜在意識の中ではどういうことが起きているかというと、「好きなことをやっていたら、途中でやめなくちゃいけない」という思い込み(潜在意識)がつくられています。
好きなことを中断させられた経験が積み重なれば、将来的に、好きなことややりたいことができても、追求することができなくなるかもしれません。
大人側がゲームを途中でやめさせておいて、何かを「やりきる力」をつけさせようとするのは、非常に矛盾したことなのです。
ダメと言われるほどやりたくなる
人は、ダメと言われれば言われるほど、やりたくなるものです。
これも、潜在意識が関わっています。潜在意識の中では、ダメだと禁止されたことは、絶対に達成したいと思うものです。「ここを開けたらダメ」と言われたら開けたくなりますし、「見てはダメ」と言われたら見たくなるものなのです。
人は「ダメ」と禁止されると、そこにフォーカスしてしまう生き物です。恋愛もそうですよね。「あの人だけはダメ」という人を好きになったり、ダメと言われると、今まで意識もしていなかったのに、すごく気になるようになったり。
ゲームも、禁止するから意識してしまうのです。どういうことかというと、もしかすると子どもは、ゲームが大好きでやっているわけではないのかもしれません。なんとなく習慣でダラダラやっている状態のときに、いきなり「いつまでやってるの、ダメでしょ!」と言われると、「え! ダメなの?」と初めてゲームを意識する。これは、禁止された瞬間にゲームと恋に落ちてしまうようなもの。
つまり、禁止することで子どもの“ゲーム愛”に火をつけているのは、親自身だったりするのです。
逆に「どんどんやっていいよ」と言われると、「今日は、ここまでにしよう」などといった自制心が出てきます。
もしお父さんやお母さんが、心の中では「いつまでゲームをやっているんだ!」と思っていても、嘘でもいいから「どんどんゲームをやっていいよ」と言ってみてください。子どもに自制心が芽生えるはずです。







