
子どものゲームや動画視聴をどうコントロールするか、悩んでいる親は多いだろう。どうやったら子が癇癪を起こすことなくスムーズにやめさせることができるのか。3000人以上の発達障害・グレーゾーンの子どもたちを支援してきた著者による本当に効果のあった具体的なノウハウをわかりやすく紹介する。※本稿は、小嶋悠紀『発達障害・グレーゾーンの子どもを伸ばす大人、ダメにする大人 家庭生活編』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。
「こだわり行動」を
無理なく終わりにする方法
ある行動から別の行動に切り換えることを「シフティング」と呼びます。
こだわりの強い行動をしているASDの子どもは、このシフティングが苦手です。
例えば、動画を見るのをやめられない子どもがいたとします。
保護者はイライラし、いきなり動画を消したり、タブレットを取り上げたりするかもしれません。
子どもにとっては目の前からいきなり画面が消えるので、キレることもあるでしょう。保護者にとってみれば、「わがままは許されない」「厳しくしつけなければ」などと思った末に取った行動なのかもしれません。
しかし、これではケンカになるのは目に見えていますよね。
こだわり行動は、発達障害の子どもの脳の特性から生じるものです。大人が無理にしつけても、その特性自体は変更できません。
こだわり行動を終わりにするタイミングは、子どもに決めさせるのが最もよい方法です。