「短所しかないんですけど…」普通の学生の就活戦略

僕は実績も何もなく、中堅大学の学生でした。要するに面接でアピールすることが何もない就活生です。運転免許しかありません。就活が始まる前は「短所しかないんですけど…」と思っていました。

そんな自分が評価されるための1つの戦略として、「素直さ」「誠実さ」を企業に見せるようにしたんですよね。

その1つが今回の短所の答え方でした。

短所を聞かれたら「短所は単純作業と事務作業が苦手なことです。アルバイトでは事務作業が苦手すぎて、レジに入れないで欲しいと頼むほどです」のように正直に答えていました。

また面接の最初の自己紹介でも、僕は短所を答えるようにしていました。

他の就活生は自己紹介で強みをアピールをします。ですが、他の就活生のようにアピールできるような強みがないので、次のように話してました。

「私は見た目は友達が多そうだと言われるのですが、非常に少なく、週末は1人でカフェや映画に行くことが多いです。そんな私のすべてを本日はさらけ出して参りますので、宜しくお願いいたします。」

「友達が少ない、1人が好きなんて伝えたら、会社という組織から評価されないのでは?」と思うかもしれないですが、それを分かっててあえて正直に伝えるのです。

そうすることで、面接官は正直な人だという印象を持ってくれますし、その後のすべての回答の信頼性が上がるのです。

そして、このように短所を正直に伝えることで、「自信」を相手に感じさせることができると考えました。短所を長所のように話すのは、自信がないことの裏返しです。

短所を正直に話すのは、「短所があっても他に良いところがある」と自分に自信がある証拠になります。

短所がない人なんていない

そもそも短所がない人間はいません。すべての長所が短所の裏返しなので、誰しも長所もあれば短所もあるのです。

そして、就活はそんな短所を伝えたうえで、「うちの会社に合いそうだ」という会社に入社することが大切だと考えています。

要するに「適性」がすべてです。

多くの就活生は受験の延長線で就活をみています。だから「大手に入れればOKだ」「内定が出ればOKだ」という大手への合格主義なんですよね。

ですが、入社後に仕事内容や人間関係、社風が合わなければ、結果が出しづらく、間違いなくその会社が嫌になっていきます。

反対に誰も知らない会社でも、仕事内容や人間関係、社風が合っていれば、結果を出しやすく、転職もしやすくなり、すべてが良いスパイラルに入るんですよね。

これらの背景を踏まえて、ぜひ短所を正直に話してみてください。詳しい戦略は拙書『脇役さんの就活攻略書』にも書いているので、ぜひ読んでみてください。

この本を通して、就活に対して「就活って怖いな」から「あれ?就活って案外楽しいかも!」と意識が変わることを祈っています。

みなさんの就活を心から応援しています。

(本記事は『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』に関連する書き下ろしです