ドナルド・トランプ米大統領による関税措置が、カナダ経済に深刻な打撃を与え始めている。米国にとって第2位の貿易相手国であるカナダは景気後退の瀬戸際にあり、失業率は新型コロナのパンデミック期を除いた過去10年で最悪の水準に上昇し、企業の設備投資も停滞している。輸出の約4分の3を米国向けが占めるカナダは、自動車、鉄鋼、アルミニウム、木材に対するトランプ関税の影響を特に受けやすい。マーク・カーニー首相は、米国との貿易戦争がカナダ経済に永続的な打撃を与え、長期的に成長率を押し下げるだろうと述べた。トランプ氏の通商政策による打撃が最も顕著に表れているのはカナダ製造業の中心地で、ケベックシティから米デトロイト対岸のオンタリオ州ウィンザーまで、およそ740マイル(約1190キロ)に及ぶ地域だ。オンタリオ州とケベック州には3万3000社を超える製造業が拠点を構えており、今やその多くが打撃を受けている。
トランプ関税、カナダ経済への影響広がる
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