人並みに人間関係を構築できても、気づくと周りから人が離れている――。そんな人は、相手や自分への“期待”が重すぎて、毎日が窮屈になっているのかもしれない。他人が期待どおりに行動するとは限らないし、自分だって相手の期待に応える義務はない。注目の新刊『人生は期待ゼロがうまくいく』(著:キム・ダスル、訳:岡崎暢子)は、他人と自分の適切な距離を言語化してくれるエッセイだ。本稿では、同書から内容の一部を抜粋・再編集してお届けする。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

「一緒にいると居心地がいい人」が“地味”に実践していること3選Photo: Adobe Stock

人生は「期待ゼロ」がうまくいく

 自分を見失いそうなほど人間関係が苦痛になるときがある。次の3つは、人間関係のストレスから自分を解放するシンプルな方法だ。

1.「関係」に執着しない
 どんな人間関係にも過度に依存しないことだ。「この関係を失いたくない」と少しでも執着すると途端に身動きが取れなくなる。配慮も度が過ぎれば、言葉や、態度、表情ひとつにさえ過敏になり、どんどん自分が卑屈になってしまう。関係に依存しすぎることの副作用だ。

2.相手に「期待」しない
「父親はこうあるべき」「母親にあるまじき行為」「恋人なのに自分を優先してくれなかった」―そんなふうに、相手の役割に期待しすぎてがっかりしてしまうことが少なくない。
 自分が一方的に思い描いていた期待が裏切られただけなのに、勝手に失望し、ときには憎しみさえ芽生えてしまう。
 
他人が自分の期待どおりに行動するとは限らないと心得るべきだ。

3.自分のことに「集中」する
 1と2の実践が難しいなら、とにかく自分のことに集中することだ。忙しくしていれば余計なことにやきもきする暇もなくなる。
 自分の仕事に打ち込み、趣味に没頭するうちに、いつのまにか人間関係への執着は薄れていく。

 健全な人間関係というのは、一定の温度と適度な距離を保ち続けられる関係だ。

 人間関係のストレスを減らすヒントもそこにある。

(本記事は『人生は期待ゼロがうまくいく』から一部を抜粋・再編集したものです。)