米企業の直近四半期はここ数年で最高の部類に入る業績を上げた。ウォール街はただ肩をすくめている。ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のIBESのデータによると、これまでに7-9月期決算を発表したS&P500種指数構成企業446社のうち、80%余りがアナリスト予想を上回った。2021年春以降で最も多かった。だが、ここ数週間でアナリストが「素晴らしい四半期だった」と何度言っても、そのメッセージは株式投資家に届いていない。JPモルガン・チェースなど大手銀行が好調な業績で決算発表シーズンの口火を切った10月14日以降、S&P500種指数は1.3%の上昇にとどまっている。さらに、ゴールドマン・サックスのアナリストが10月31日に発表したリポートによると、利益予想を上回ったS&P500種指数構成企業の中央に位置する銘柄は、決算発表翌日の上昇率が同指数を0.3%上回るにとどまった。ゴールドマンによると、過去の平均は約1%だった。