ドナルド・トランプ米大統領は今月、エヌビディアが最先端の人工知能(AI)半導体を中国に販売することを望まないと明言した。だがジャカルタにある窓のない高いビルの中で、こうした半導体約2300個が中国のAI企業のために稼働する準備を整えている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の調査で、私立学校と高級集合住宅の間に位置するこのデータセンターには、数カ国にまたがる一連の取引を経て半導体が運び込まれたことが明らかになった。この取引を手配した企業は、米国の貿易ブラックリストに掲載されている中国企業の子会社。ハイテク業界で最も切望されるハードウエアに中国がアクセスするのを阻止することを意図した米国の規制があるにもかかわらず、これらの取引が米国の法律に違反したことを示す証拠はない。