一時の急落はあっても「中長期では上昇」がメインシナリオ!
押し目を狙いながら少しずつ買い増していくのが得策!
株価の上昇を予想する3つ目の理由は「日本経済の構造転換」だ。
「ゆるやかなインフレ下で、経済が底堅く推移することが想定されます」(ザイ・アナリストの小林大純さん)
「デフレ経済からインフレ経済への転換により、名目GDPと企業の売上の成長率が高まるでしょう」(窪田さん)
このようにインフレが続いていくことで、株価が上がりやすくなるという見方は多かった。加えて、高市政権の成長戦略に対する期待も大きい。
もちろん、波乱はあり得る。特に“AIブーム”の行方は注視しておくべきだ。現在の相場上昇は、今年に入って株価が80%以上も上昇したアドバンテスト(6857)に代表される、AI・半導体関連株が牽引している。AI需要の拡大が加速すれば、さらなる相場上昇も期待できる半面、過熱感を指摘する声も多い。
なお、ただ1人「日経平均株価5万円は高すぎ」という見方をしている智剣・Oskarグループの大川智宏さんは「米国のハイテク株が崩れると、日経平均株価も一気に暴落する恐れがある」と指摘する。
ほかにも、企業業績の失速や、高市政権の成長戦略が期待を下回る、といったリスクも。急ピッチで上昇したため、少なくとも“スピード調整”の下落が何度か起きる可能性は高いだろう。実際、11月半ばまでには株価が急落し、一時5万円を割り込む場面も何度かあった。
ただ、中長期では日経平均株価、そして日本株の上昇は続くという意見が大多数。警戒感は必要だが、悲観しすぎるとチャンスを逃すことになる。積立や、押し目を狙って数回に分けて買うなど、タイミングを分散して投資するのが得策だ。
本記事は、ダイヤモンド・ザイ1月号の内容紹介を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で運営しているものではありません。投資は自己責任において行ってください。









