部下から「損したくない」「失敗したくない」と言われたら、いいリーダーは何と言い返せばいいのか?
そんなあなたにすすめたいのが、全世界45言語に翻訳され、世界500万部を突破しているベストセラー『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』(ジョン・ストレルキー 著/鹿田昌美 訳)だ。「何度読んでもハッとする」と話題の一冊から、おすすめの名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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「失敗したくない」は思考停止のサイン
部下から、「損したくないです」「失敗するのは避けたいです」と言われたとき、リーダーはつい困ってしまいます。
一見すると、慎重で合理的。
でも実はこの言葉、自分で考えることを止めてしまっているサインでもあります。
失敗しない道だけを選ぼうとすると、選択肢は必ず「他人が通った道」に限定されます。
結果として、本人は安全でも、成長は止まる。
チームも前に進めなくなるのです。
「答えの見つけ方」の本質
『世界の果てのカフェ』という本には、こんな言葉があります。
ひとつのやり方が誰にでも当てはまるとは思わない。
みんなそれぞれ、自分なりの方法で人生に取り組んでいるからね。
――『世界の果てのカフェ』より
この言葉が示しているのは、「正解の道」は存在しないという前提です。
ある人にとっての成功ルートが、別の人にとっては遠回りになることもある。
それにもかかわらず、「失敗したくない」という言葉の裏には、「誰かが保証してくれる正解」を探す姿勢が隠れています。
それはリーダーにとって、最も手放してほしい依存のかたちです。
返すべき言葉は「安心」ではない
ここでリーダーが、
「大丈夫、失敗しないから」
「損しないようにフォローするよ」
と返してしまうと、部下はますます「自分で考えない人」になります。
いいリーダーが返すべき言葉は、安心ではなく、視点の転換です。
たとえば、こうです。
「それは、君なりのやり方を見つける途中だと思うよ」
失敗とは、評価ではなく、プロセス。
損とは、数字ではなく、視野の狭さ。
この前提を共有できたとき、部下は初めて「選ぶ責任」を引き受けられるようになります。
リーダーが教えるべきこと
「損したくない」「失敗したくない」と言う部下に、ぜひこう返してあげてください。
「誰のやり方をなぞるかより、君のやり方を見つけよう」
失敗しない道は、たいてい誰かの人生のコピーです。
一方で、失敗を含んだ道だけが、「自分の人生」になります。
いいリーダーとは、失敗を消してあげる人ではありません。
失敗を意味のある経験に変えられる視点を、部下に手渡せる人なのです。
その一言が、部下を「守られる人」から「自分で立つ人」へと変えていきます。
(本稿は、『世界の果てのカフェ』の発売を記念したオリジナル記事です)




