(4)丸付け、得点計算は保護者が行う。
(5)過去問は10年分やるのではなく、直近5年を完璧に解いて、出題傾向を身につける。
我が子が抱えている
“焦り”を汲み取ろう
なお、丸付けと得点を親が管理することは、受験直前で子どもに焦りがある場合は特に重要です。思った点数が取れないと、子どもは悪気がなくても「間違いをなかったことにする」行動に出ます。
実際、うちの息子が「今回は過去問8割取れたよ」と持ってきた答案を確認したところ、消しゴムの跡の下に、うっすらと残った最初の誤答が透けて見えたということがありました。
あと少しで受験本番なのに、思うような点数が取れないという悔しさと焦り、そして何より私に怒られるかもしれない……そんな思いで書き直してしまったのでしょう。自分の誤ちが見つかってしまい、おどおどしている子どもの様子に「この子はこれだけ焦っているんだ」という気持ちに胸が詰まる思いでした。
だからといって、書き直した問題をそのままにしていては問題を理解したことにならず、実力を測ることはできません。私は「間違えてもいい。その後、どうするかが大事だよ」と諭し、一緒に見直しをしました。
過去問を管理する3カ月は、親にとって裏方に徹する時間でもあります。派手なサポートではありませんが、この時期に敷いた整備されたレールの上を子どもはまっすぐ走っていくことで、合格へ近づいていくのです。
思考のクセを可視化するには
「手元の動画」が効果的!
国語や理科、社会と違い、思考のクセがついてしまうと誤答に導かれてしまうのが算数。実は算数の過去問演習において、正解・不正解だけでは見えてこない思考のクセを可視化する方法があります。それが、手元を録画することです。
私は過去問を解く息子の近くにスマホスタンドを立て、息子が問題を解いている手元を真上から撮影していました。すると「手が止まる問題が数問ある」「解くまでに異常に時間がかかる問題」「見直しの仕方」などが客観的に見えてきました。
問題を解いた後、子どもと動画を見ながら「手が止まった問題たちには共通点があるかな?」など質問をしていくと、子どもは自分の解き方を改めて考え、自分の思考の迷いを言葉にしていきました。







