頭を抱えるビジネスマン写真はイメージです Photo:PIXTA

「あんなこと言わなければよかった」「あの時にああしておけばよかった」……後悔は人生につきものだ。後悔しないようにするため、慎重になることが多いものだが、実は後悔の頻度を減らすためには、「慎重さとは真逆のこと」が役に立つ。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

「言わなきゃよかった」「やればよかった」
後悔を減らすには?

「こんなことを言わなきゃよかった」「あんなことしなければよかった」と自分の言動を後悔した経験は、誰にでもあるだろう。

 間違ったことを伝えたり、不適切な行動をしたりして、そんなつもりはなかったのに相手に不快な思いをさせてしまったというケースだ。時間が経てば経つほど、不適切な言動の深刻さが増してしまう。

 一方、「あの時、こう言えばよかった」「思い切って、行動すればよかった」という後悔もある。勇気がなくて言えなかった、行動に踏み出せなかったというケースだ。

 後から言ったり行動したりしても、文字通り後の祭りで、効果がないということがよく起きる。

 やってしまった後悔、やらなかった後悔を減らす方法はないだろうか。

 このように申し上げると、「慎重になることだ」「熟考することだ」という答えが返ってくることが多い。

 しかし、私はそうは思わない。

 慎重に熟考することは、後悔の頻度を増やしてしまいかねない。どういうことなのか。