米ホワイトハウスは5日、外交政策の優先事項を定めた30ページに及ぶ「国家安全保障戦略(NSS)」を公表した。その中で、中国への対抗姿勢を和らげ、超大国である両国のイデオロギーの違いを重視しない方針を明らかにし、中国を最大の課題と位置付けてきたこれまでの姿勢からの転換を示した。国家安全保障戦略は、米国の伝統的な同盟国である欧州諸国を厳しく批判する一方で、ホワイトハウスが掲げる「米国第一主義」アプローチにおける米州の圧倒的な重要性が強調された。バイデン前政権下では、中国は米国の主要な外交政策上の課題として名指しされていた。前政権は特に、中国が必要とあらば武力行使も辞さないとしている台湾への支持を明確にしていた。