「空飛ぶ宮殿」エミレーツ航空のCAが乗客に「国籍と名前」を伝えるワケ【ビジネスクラス搭乗記】メルセデス・ベンツSクラスからインスピレーションを得たビジネスクラスのシート Photo by Koji Kitajima

深夜便で嬉しい
各人のニーズに合わせた機内食

 深夜便で重要なのは、快適な睡眠を確保できることに尽きる。そのために、機内食は個々のニーズに合わせて柔軟に出してもらえるのは実に嬉しいサービスだ。

 エミレーツのビジネスクラスでは、メニューから好みに応じて軽食を複数選択できる。寿司、肉料理、魚料理、パスタ、デザート、チーズボードなどバラエティ豊かなラインナップ。寿司と鯛のソテー、フルーツの盛り合わせを注文して美味しくいただいた。

 白いクロスを広げたテーブルでの食事が済むと、CCが来て、マットレスをシートにセットしてくれた。肌触りの良いモダール素材のスリープウェアにはタイトなフードが付いているので、すっぽりかぶると機内のノイズが減ることは驚きだった。

 電動でフルフラットになるシートは、程よい硬さの枕とふんわりと軽い掛布団のおかげで熟睡できた。座席は好きな位置で止められるので、ゆりかごのような位置にしてエンタメプログラムの視聴もできる。

 ドバイ到着前の朝食は、懐石弁当を選択した。銀鱈西京焼きや冷やしそば、八方出汁のきいた煮物など、まさに料亭の味。長距離フライトの終盤、美味しい和食を食べられるとは。満足感がさらに上がった。

 A380の2階の後部にはバーカウンターとソファやテーブルを備えたラウンジがあり、乗客の社交の場となっている。なお、ファーストクラス限定でシャワー室もある。寝間着を着たまま、ラウンジでカクテルを飲み軽食をつまめる飛行機なんてエミレーツくらいだろう。

「空飛ぶ宮殿」エミレーツ航空のCAが乗客に「国籍と名前」を伝えるワケ【ビジネスクラス搭乗記】軽食で選んだ寿司 Photo by Koji Kitajima
「空飛ぶ宮殿」エミレーツ航空のCAが乗客に「国籍と名前」を伝えるワケ【ビジネスクラス搭乗記】軽食で選んだ鯛のソテーとフルーツ盛り合わせ Photo by Koji Kitajima
「空飛ぶ宮殿」エミレーツ航空のCAが乗客に「国籍と名前」を伝えるワケ【ビジネスクラス搭乗記】朝食は懐石弁当を選んだ Photo by Koji Kitajima