中学受験をする6年生にとって、受験直前期は、もっとも伸びる時期です。どうやって最終的な志望校や併願校を決めればいいのか、合否を分けるのは何なのか? 志望校合格のための「過去問対策」や「直前期の心構え」までが一冊にまとった『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』(安浪京子著)から抜粋して、そのノウハウの一部をご紹介します。

【中堅校対策】まだ間に合う! 算数が苦手な子が“逆転合格”するためにやるべきことPhoto: Adobe Stock

直前期は算数も暗記が効く!

 算数は暗記科目ではありません。直前期までは「理解し、腑落ちさせ、反復演習して定着させる」勉強が必須です。

 しかし、本番1~2ヶ月前となると時間が限られてきます。

 幸い、中堅校と標準校は、解法のパターンを覚えることで解ける問題が多く出題されます。これは、最難関校や難関校とは大きく違うところです。

 だからこそ、最後に詰め込み型の学習をすることで、受かる可能性が見えてくるのです。

 一部のお子さんを除いて、ほとんどのお子さんは「知識が抜ける」のが当たり前です。

 夏期講習でやったことは、冬になれば忘れてしまいます。特に、いやいや勉強をしていたり、モチベーションが下がっていたり、疲れていた時の勉強はほとんど頭に残っていません。

 このような子たちは自分に自信をなくしていることも多く、必ず1校は合格を取らせてあげねばなりません。詰め込みでもなんとかなることの多い“努力コスパのよい単元”を中心に、最後は思い切り詰め込みましょう。

 コスパのよい単元については、本書のp223で紹介していますが、中でも「最も努力コスパのよい単元」は以下の通りです。

・<場合の数>の「道順」
・<割合と比>の「比の文章題」「売買損益」「食塩水」
・<速さ>の「通過算」「流水算」
・<文章題>の「和差算、分配算、消去算」「差集め算、過不足算」「つるかめ算」「相当算」「平均算、年齢算」「仕事算」「やりとり算」「植木算」

*本記事は、『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』(安浪京子著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集して作成したものです。