うらやむ暇があるなら頭を絞れ!
テレビ・ネットで「日本のウォーレン・バフェット」と話題! 1936年(昭和11年)、兵庫県の貧しい農家に4人兄弟の末っ子として生まれた。高校を出してもらってから、ペットショップに就職。そこでお客だった証券会社の役員と株の話をするようになったことがきっかけで、19歳のとき、4つの銘柄を買ったのが株式投資の始まりだった。バブル崩壊では10億円あった資産が2億円にまで激減。しかしあれから70年、89歳になった今、資産は25億円以上に増え(2026年1月時点)、月6億円を売買しながら、デイトレーダーとして日々相場に挑んでいる。隠しごとなしに日常生活から投資法まで全部書いた話題の書『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。資産25億円に増えた今刊行した“小説形式”だからスラスラ読めて、プロの儲かる知識がドンドンわかる待望の続編は、『89歳、現役トレーダー 大富豪シゲルさんの教え』(ダイヤモンド社)。

【投資歴70年・資産25億円】95歳まで稼ぎ続けたウォーレン・バフェット氏との決定的な違い…「持たざる者」が大富豪に勝つ「最強の武器」とは?写真:川瀬典子

神様と私の間にある
決定的な違い

昨年(2025年)末に米投資会社バークシャー・ハサウェイのCEO(最高経営責任者)職を退き、第一線から身を引いた、投資の神様ことウォーレン・バフェットさんと私には、共通点もありますが、もちろん違いもたくさんあります。

まず、生まれたときの環境の違いも大きいです。こっちは貧乏農家、かたやバフェットは父親が証券会社を営み、下院議員にも当選しているような裕福な家庭です。

配られたカードを羨む暇があるなら
自分の頭を絞れ

株は元手がものをいいますから、そういう意味では非常にうらやましいです。バフェットさんくらいの元手があれば、いまごろどれだけ資産を伸ばせたことか。

けれど、それをうらやんだって何にもなりません。うらやむことにエネルギーを使うよりも、自分の頭や身体を動かしたほうがいい自分の力で人生は切り開けるわけです。

【解説】配られたカードで「最強の役」を作る

「もしも元手があれば」という仮定の話は、投資家にとって最も甘美で、かつ危険な麻薬ともいえます。確かに資金力は強大な武器ですが、私たちが市場に向き合うとき、株価チャートは億万長者にも少額投資家にも平等に動いています。

重要なのは、手元にないものを数えることではありません。今ある資金、今ある知識、今ある環境という「配られたカード」の中で、いかにして勝率の高い勝負(役)を作り出すか。工夫と知恵を絞り出すプロセスこそが、投資家としての実力を磨いてくれます。

「資金がないから勝てない」のではなく、「資金がないなりに勝つ方法を考え抜いていない」だけではないかと、自問してみる必要があるでしょう。

「持たざる者」だけの武器がある

実は、バフェット氏のような巨額資金を持つ機関投資家にはできなくて、私たち個人投資家にだけ許された特権があります。それは「小回り」です。巨象が動けば波が立ちますが、私たちは誰にも気づかれずにエントリーし、利益が出ればサッと逃げることもできます。

機関投資家が見向きもしないような小型株にチャンスを見出すことも可能です。「持たざる者」であることは、身軽さという最大の武器になり得ます。自身の環境を悲観するのではなく、その環境だからこそ採れる戦略(ニッチな銘柄選びや機動的な売買)を磨くことに集中するのも一手です。

ゼロから築いた自信は崩れない

最後に、もし誰かから譲り受けただけのお金で投資をしていたら、暴落が起きたときに足がすくんでしまうかもしれません。しかし、「なけなしの資金」から知恵を絞って増やしてきた個人投資家には、相場の荒波を乗り越える自負と経験があります

お金は相場で失うことがあっても、場数を踏んで身につけた「稼ぐ技術」と「相場観」は誰にも奪われません。それこそが、どんな出自であっても自分の力で人生を切り拓けるという、投資の最大の魅力なのです。

※本稿は、『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。