都立中高一貫校に関しては、2008年あたりはたくさんある都立一貫校の共通問題として、まとめて1冊で出したので、実は2014年が一番、販売冊数が多かった年なんですよ。今現在で言えば都立中高一貫校の販売数は当時の6〜7割です。
その理由は、経済的には問題ないけど、「小学生時代はたくさん遊ばせたほうがいいよね」「受験は高校からでいいんじゃない」「受けるにしても公立で」と考えていた層が、先ほど申し上げたようにコロナで一気に私立中高一貫校の魅力に気が付いたからだと思います。
親御さんは「こんなに手厚い指導がなされるのであれば、何かあったときにはこっちのほうがいい」と考えて私学を選ぶようになりましたし、私学は塾を通さず直接保護者へ発信していきました。理系に特化した施設、STEAM教育などを「子どもたちへ授けたい力」としてアピールしていったんですね。
もちろん、決して公立の中高一貫校が悪いわけではありません。6年間の中で重複を避けた優れたカリキュラムもあります。ただ、私学と比べると、どうしても設備や面倒見の良さで劣っていると判断されやすい。
加えて、都立中高一貫校の受験日は2月3日のみで、入試方法である適性検査型入試に対応するには、私学とは別の対策が必要です。しかも、倍率は半減した(2014年で8倍超)とはいえ、いまだ4倍~6倍もあります。これだけ過熱している中学受験界ですから「ならば2月3日は押さえ校である私立を受けよう」「私立の複数回受験に切り替えよう」とする人が増えるのは頷(うなず)けます。
――千葉はいかがでしょう?
東邦大東邦は変わらずの人気ぶりですが、それでもコロナの際の2021年、22年当時の販売数は減りました。千葉は1月20日から入試が始まりますから、2月1日の前受けで受験すると、そこで感染のリスクが発生するので敬遠されたということがあります。それでも人気が高いのは、渋幕が難しくなりすぎているために東邦大東邦や市川にという流れがあるからでしょう。







