また、座位では高血圧に該当しなくても、仰臥位では高血圧と判定されたグループも、同様にリスクが高いことがわかりました。
研究者は「心臓病などのリスク因子を有する場合、座位だけでなく仰臥位でも血圧を測定してリスクを評価することが将来的なメリットにつながる可能性があることを示唆している」と述べています。
そもそも収縮期血圧、つまり上の血圧は、「臥位(寝た状態)→座位→立位」の順で高くなります。立っているときは血液が下肢に溜まり、静脈から心臓に戻る血液の量が減って心臓からの拍出量が減少するため収縮期血圧は下がるのです。
逆に寝ているときは、静脈を通って心臓に戻る血液量が増えるため、拍出量が増えて血圧は上がります。
こうした血圧の変動に対しては交感神経が働いて血管を収縮、あるいは拡張させ、血圧を正常化します。
しかし、持病などの影響で交感神経がうまく働かなくなっていたり、寝ている姿勢でも交感神経の作用が血管を収縮させる側に傾いた状態になっている人は、血圧が高い状態が維持され、血管や心臓に負担がかかり続けることで心臓血管疾患のリスクがアップすると考えられます。
自分の血圧の
「基準値」の測り方
このように、状況によって血圧は変動することを考えると、心臓血管疾患のリスク因子がある人、高血糖、高LDLコレステロール血症、肥満、喫煙習慣があるといった人の場合、座った姿勢で血圧が正常だからといって安心はできません。先にふれたように、座位だけでなく、あお向けに寝た姿勢でも血圧を測定するというのもひとつの対策にはなるでしょう。
ただそれ以上に、高血圧が原因となる、命にかかわる心臓血管疾患の発症を予防するために、効果的な血圧の測り方を習慣化することをおすすめします。
まず、心臓になんの負荷もかかっていない状態で血圧を測る習慣を身につけましょう。
朝、起床してトイレに行って、そろそろ出かけるための身支度をしようかな……といったタイミングで測定するといいでしょう。
そのときの血圧の数値が自分にとっての「基準値」になります。







