【儲かる資格】令和8年にダブル受験できる「コスパ最強の資格」とは?
働きながら独学で3年、9つの資格に合格! 大量に覚えて絶対忘れないコツとは?
著者は棚田健大郎さん。1年間必死に勉強したのに宅建に落ちた経験をきっかけに、「勉強が苦手な人でも続けられる方法を作ろう」と決意。棚田さんの勉強法をまとめた『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行を記念して、本記事をお届けします。
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資格で稼ぐ、たった1つの方法とは?
「資格をとって稼ぎたい」「来年こそ宅建を取りたい」あるいは、「宅建を受けるついでにもう一つ武器になる国家資格も狙いたい」
そう考えている人にとって、令和8年(2026年)はかなり大きな“当たり年”になる可能性があります。理由はシンプルで、区分所有法が大きく改正される見込みだからです。
宅建でも区分所有法は1問出題されますが、より影響が大きいのは「区分所有法がメインで出題される試験」のほう。法改正の年は学習の前提が更新されるので、受験界全体がリセットに近い状態になります。これまでの知識がある人ほどアップデートが必要になり、逆にこれから学ぶ人は最初から新ルールで覚えられる。ここに初学者や宅建リベンジ勢の勝機が生まれます。
狙い目資格は、この2つ!
では宅建と同時に狙うべき不動産系国家資格は何か。結論から言うと、令和8年にこそ狙い目なのはマンション管理士と管理業務主任者の2つです。
どちらも国家資格で、試験範囲が驚くほど重なっています。区分所有法はマンション管理士で50問中12問、管理業務主任者で50問中6問と、ど真ん中に置かれている分野です。さらに区分所有法が大改正されると、その周辺の制度や実務ルールも連動して見直されやすい。マンション管理適正化法などの関連法、管理実務、標準管理委託契約書といった“周辺領域”まで波が及び、年によってはマンション管理士で4問、管理業務主任者で9問程度が出ることもあります。つまり令和8年は「一部が変わる」というより、「試験の骨格に関わる前提が動きやすい」年になり得るわけです。
難易度は?
難易度も気になるところですが、数字だけで判断しすぎないほうがいいです。マンション管理士は合格率が1桁台~10%台前半の年が多いですが、管理業務主任者は20%前後の年もあって“取りやすい”と言われがち。ただ実際に勉強すると、極端に別物というより、出題のクセや配点の寄り方が違うだけで学習負荷は近い、と感じる人も少なくありません。だから片方だけを選んで逃げるより、重なる範囲を一気に仕上げて同時受験したほうが合理的です。努力が二重になりにくく、そのまま両方の得点になります。
2つの資格の特徴。稼ぎポイントは?
そして2つは似ているようで役割が違います。マンション管理士は、管理組合に対して外部の専門家として助言する立場の資格で、「法令」「会計・お金」「設備」などの知識で運営や維持管理を支えるイメージ。名称独占的な性格が強く、「マンションに詳しい専門家として報酬を得られる」ことが価値になります。対して管理業務主任者は、管理会社側に置くべき資格者という色が濃く、委託契約時の重要事項説明など契約実務の要所を担います。法律上、管理組合30組合につき1人以上の割合で設置義務があるとされ、宅建業者における宅建士に近い立ち位置です。つまり、マンション管理士は「組合側の外部専門家」、管理業務主任者は「管理会社側の必置資格者」。どちらを軸にキャリアや実務につなげたいかで価値の出方が変わります。
どうすれば合格できる? 受験戦略は?
それでも受験戦略としては“両取り”が強い。区分所有法を中心に、マンションの管理・再生・運営に関わるルールが両方で問われ、民法などの土台も重なります。宅建を勉強している人にとって効いてくるのが権利関係、特に民法で、ここが仕上がるほどマンション系2資格の理解も進みやすい。逆にマンション系を学ぶことで、区分所有や管理実務の視点が立ち上がり、宅建の理解が立体的になることもあります。勉強が“別方向の追加”ではなく“同じ幹を太くする作業”になりやすいのでコスパがいいんです。
スケジュール面でも噛み合います。宅建が例年10月、マンション管理士が11月、管理業務主任者が12月という流れになりやすく、1か月おきに本試験が来る形になるため、勢いを切らさず走り切れます。宅建で作った基礎体力を翌月・翌々月に転用できるので、「今年は宅建だけで精一杯だった」という人でも、計画次第で十分射程に入ります。特に令和8年は改正初年度の試験になる見込みで、新制度の理解を問う設問が中心になりやすく、過去問的な細かい枝葉の難問を連発しづらいのでは、という見方もあります。もちろん油断は禁物ですが、「過去の常識が通用しにくい」年は、挑戦する側にとってチャンスに変わり得ます。
まとめると、令和8年に宅建と同時に狙うべき不動産系国家資格はマンション管理士と管理業務主任者です。区分所有法の大改正で前提が更新され、既受験者も知識の入れ替えが必要になる分、新規参入でも勝負しやすい環境が生まれる。しかも2資格は範囲が大きく重なり、宅建の民法学習とも相性がいい。宅建リベンジを「ただの再挑戦」で終わらせず、「まとめ取りで一気に勝つ年」にするなら、まさに令和8年が狙い目です。
(本原稿は、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』を一部抜粋・加筆したものです)







