ドナルド・トランプ米大統領は、「アフォーダビリティー(手の届く価格)の危機」という言葉が取り沙汰されていることに明らかにいら立っている。無理もない。18日に発表された消費者物価指数(CPI)は確かにゆがんだ内容だったが、インフレが悪化しているわけではないことを示した。しかしアフォーダビリティーを狭く定義しすぎてはいけない。それは、われわれが支払う価格だけでなく、支払う手段も意味する。われわれは価格の面ばかりを重視し、支払い能力には十分な注意を払っていない可能性がある。