波乱の結婚披露パーティー
タエはトキに、タエがこの件(トキがお金を融通していた)を知らなかったことにしておいてほしいと頼む。
「あの子は社長をしていることになっています。その嘘(うそ)を貫かせてあげたいの、そうしないと、あの子は」と頭を下げるタエに、トキはいたたまれない。
こうして、「さまざまな家族の秘密を抱えたまま2人の結婚披露パーティーが始まりました」(蛇〈渡辺江里子〉)
場所はヘブン宅。両家の挨拶(あいさつ)を、司之介が気を使ってタエに譲るが、「いいえ、ここはやはり松野家から」とタエは遠慮する。
「松野家は父上が隠岐で異国船見張り番を務めたこともあり偉人嫌いとして名をはせたこともあったが……先生、お主は特別じゃ、困ったら遠慮なく言え。支えてやる」とちょっと威張った感じの司之介。それを錦織がぼそぼそ通訳。
勘右衛門(小日向文世)は「大船に乗ったつもりでな」と簡潔な挨拶。黒船を憎んできた勘右衛門だったが、いまや自らヘブンを乗せる大船になる心づもりだ。
そして、雨清水家の紹介。
三之丞は、この間のこともあるからか、緊張した顔をしている。
タエはさすが、これまでのごたごたをな〜んにも知らないふりで穏やかに挨拶。これぞ建前の理想形であると錦織はヘブンに教えてあげてほしい。
「雨清水家は松野家よりもずっと格の高い家ですので、なんていうか、こう品が違いますでしょ」とトキが謙遜(これも日本文化)し、司之介が「わしら松野家は品のかけらもなくての……って、何を言い出しまつの」とノリツッコミ&「松野」と「ますの」のダジャレ(これも日本文化?)で繋ぐ。
あはは、あははと空笑いの中、ヘブンはうつむいて眉間にシワを寄せている。
冒頭で語られた「建前」をモチーフに、15分を外国人から見た日本人のおかしな文化ネタでつないでみせるふじきみつ彦脚本。
ここまでショートコント的だったが、司之介に「晴れてみな家族じゃ」と言われたヘブンが発した言葉に、一同は凍りつく。
緩急のあるよく練られた15分だった。









