「年越しそばなのにネギ抜きは邪道」と妻。でもネギは苦手…穏やかな新年迎えるために何と返す?写真はイメージです Photo:PIXTA

言葉は頼もしいパートナー。あなたに力や勇気や幸せを与えてくれます。「大人の言い換え力」に磨きをかけて、日常のピンチを華麗に切り抜けたり、果敢に立ち向かったりしましょう!(クイズ制作/石原壮一郎)

クイズ

 大みそかに家族で年越しそば。器を並べるのを手伝いながら「俺はネギはいいや」と言ったら、妻に「1年の苦労をねぎらうんだから、ネギ抜きは邪道よ」と笑顔でダメ出しされた。

 妻は日頃からしきたりやマナーにうるさいタイプである。

「ネギは苦手なんだからしょうがないだろ」と返したらケンカになりそうだ。望ましい対処は?

(A)「しきたりに縛られるのは窮屈な生き方じゃないかな」と諭す
(B)「へー、そうなんだ。じゃあ、ひと切れだけ」と妥協案を示す
(C)「キミがネギをたっぷり入れて俺の分もねぎらってよ」と頼む

正解は……

B

× (A)「しきたりに縛られるのは窮屈な生き方じゃないかな」と諭す
◎ (B)「へー、そうなんだ。じゃあ、ひと切れだけ」と妥協案を示す
△ (C)「キミがネギをたっぷり入れて俺の分もねぎらってよ」と頼む

解説

 細かい話をすると、年越しそばには、いくつかの「しきたり」や「縁起担ぎ」があります。

「ネギ」は一年の苦労をねぎらう意味があるとされていたり、年越しそばを残すと1年の幸せが逃げるとか、1本を切らずに食べると1年の縁が切れないと言われていたり……。

 どれも諸説あるし、言ってしまえば「遊び」です。恐れたり縛られたりする必要はありません。そもそも年越しそば自体が、縁起を担ぐ楽しさを味わう「遊びのメニュー」です。

 妻もそれこそねぎらいを込めてのダメ出しなので、気持ちを汲んでBのように対処するのがオススメ。

 Cも悪くはありませんが、やや意味不明です。Aのように諭したら、確実に険悪な雰囲気になるでしょう。

 和やかに1年を終えて、2026年も仲良くお過ごしください。

石原壮一郎・コラムニストのプロフィール