いま世界150万部突破・39か国刊行のベストセラーとなっているのが『STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』だ。Amazon.comでも13,000超のレビューで世界が絶賛する話題書についてライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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なぜ、動けないまま時間が過ぎてしまうのか?
学生時代、世界史が好きで、ずっとアンコールワットに行きたいと思っていた。
有給休暇は取れる。貯金もある。
なのに、「一人じゃ怖い」とウジウジしていた。
ガイドブックを眺めたり、ネットで怖い体験談を読んだりしては、「やっぱり無理かも」と思い直す。
英語も話せないし、飛行機に一人で乗ったこともない。
頭の中では、不安の理由ばかりが増えていった。
「もし迷ったらどうしよう」
「トラブルに巻き込まれたら?」
頭の中で、起きるかどうかもわからない心配事が次々と浮かんでくる。
「準備が整ったら行こう」と思っているうちに、気づけば、5年が経っていた。
結局、最初は無難にツアーに参加するところから始めた。
ツアーとはいえ、自力での乗り継ぎもあり、現地集合までが果てしなく長かった。
その分、着いたときの達成感は忘れられない。
アンコールワットで朝日を見た瞬間、5年間悩んでいたことが、ウソみたいに軽くなった。
世界的ベストセラー『STOP OVERTHINKING』の教え
この1月も日本で話題となっている、全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の著者ニック・トレントン(行動心理学修士)はこう述べている。
――『STOP OVERTHINKING』(P.233)より
不安や考えすぎが強くなると、人は行動そのものを怖がるようになる。
「行く」「やる」「決める」――その一歩を避けたくて、頭の中で準備をし続けてしまうのだ。
「今を大切にできる自分」に変わる法
そして、不安の多くはできないことに焦点を当てているときに膨らむ。
自分にはどうにもできない外部要因や、起きるかどうかも分からないトラブルを想定して、エネルギーが「考えること」に吸い取られていく。
本書は、その想像を一度脇に置き、「今の自分にできる小さなこと」を選ぶことを勧めている。それだけで、思考の流れは変わっていくのだ。
行動には完璧なタイミングなんてない。
あるのは、「できることを、今やるかどうか」だけだ。
不安をなくしてから動くのではなく、動くことで不安が薄れていく。
その小さな一歩が、思考の自由を取り戻す最初の行動になる。
本書を読んで気づいたのは、人の行動を止めているのは「行動力のなさ」ではなく、「焦点の向け先」だということ。
5年間、やりたいのに動けなかった自分を振り返ると、当時はまったく気づいていなかったが、膨大な貴重な時間を失っていたことに気づく。
できない理由を探すより、「できる形」を探す。
それだけで、動けなかった時間が、少しずつ前に進む力へと変わっていく。
(本稿は『STOP OVERTHINKING ――思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』に関する特別投稿です)



