いま世界150万部突破・39か国刊行のベストセラーとなっているのが『STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』だ。Amazon.comでも13,000超のレビューで世界が絶賛する話題書についてライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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また自分を責めてしまうワケ
インドネシアに住んでいた頃の話。
モスクの見学を終えた後、タクシー乗り場を探していたが見つからない。
知らない人に声をかける勇気もない。
「インドネシア語が通じなかったら恥ずかしい」
「変な発音で笑われたらどうしよう」
頭の中で、自分を止める声が次々と浮かんでしまう。
そして気づけば、「なんで私はこんなに臆病なんだろう」と、また自分を責めていた。
立ち止まっている間に、日差しがどんどん強くなっていった。
このままでは倒れてしまいそうだったので、思い切って声をかけた。
「反対側だよ、遠いから連れてってあげる」と言って、なんとバイクで送ってくれたのだ。
そして「インドネシアは危ないから気をつけてね」と笑い、走り去っていった。
怖いと思っていたのは、目の前の人ではなく、自分の中の想像だった。
そして、その想像に怯える自分を「臆病だ」と責めていたのも、ほかならぬ自分自身だった。
世界的ベストセラーの教え
1月になっても日本で話題となっている、全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の著者ニック・トレントン(行動心理学修士)はこう述べている。
――『STOP OVERTHINKING』(P.222)より
人は誰でも、心の中に「話しすぎる自分」を持っている。
本書では、これを「セルフトーク」と呼ぶ。
「失敗したらどうしよう」
「嫌われたら恥ずかしい」
そんな声は、悪意ではなく心配のカタチだ。
でも、その声ばかりを信じていると、本当はできることまで狭めてしまう。
自分を守るはずの声が、いつの間にか自分を縛る鎖になっている。
自分を責める声の奥にあるもの
私がインドネシアで感じた恐怖も、実際の危険ではなく、頭の中の声がつくり出した幻だった。
ネガティブな声を無理に消そうとしなくていい。
その声の裏にある「心配」に耳を傾けながら、もう一つの自分を励ます声を育てていけばいい。
最初は小さなつぶやきでも、何度か勇気を出して行動するうちに、その声は少しずつ確かなものになっていく。
そうやって、自分の中に「大丈夫」と言ってくれる味方を増やしていくのだ。
本書を読んで気づいたのは、自分を責める声の奥には、「自分を守りたい」という思いがあるということ。
その思いに気づけるだけで、自分への見方が少しやさしくなる。
それが、「また自分を責めてしまう人」が抜け出せない思考の罠を解く、ほんとうの意味での心の使い方なのかもしれない。
(本稿は『STOP OVERTHINKING ――思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』に関する特別投稿です)









