『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別な経歴や夢がなかった“普通の就活生”である著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分に合った就活メソッドを築き上げ、食品大手を含む22社から内定を獲得した実体験をもとにした、どんな学生でも内定に近づく一冊です。「自己PRで話せることがない」「インターンに参加していない」といった就活に不安を抱く学生と、そっと背中を押したい保護者に読んでほしい就活戦略が満載です。今回は、就活で後悔する決断・ワースト1について著者である「就活マン」こと藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。
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就活で後悔する決断・ワースト1位は
1月になると本選考のエントリーが始まって就活が本格化してきますよね。そんな時に知っておいて欲しいことが、就活で後悔する決断です。
中でも特に危ない決断が「第一志望じゃないけど…早く終わりたいし、まあいいか」です。
ここ数年の就活を見ていて感じるのは、内定の時期が早いということです。インターンから早期選考に乗って、1月になると気づけば周りが内定を持っている。まだ自己分析が固まり切っていないのに、運よく企業から内定をもらえて、「決めるかどうか」を迫られる。
不思議なのが、売り手市場のはずなのに、学生側が焦っていることです。本来、選べる側に近いのは学生のはず。なのに「早く終わらせないと置いていかれる」というプレッシャーが強い。
このプレッシャーの正体は、情報の速さです。SNSで友人の内定報告が流れたり、Xなどの同じ年の方の就活アカウントで内定が出たとの報告を受けたり、他の人が「内定をとった」という情報が得やすくなっています。さらに企業側も早めに囲い込みたいから、「早く意思決定してくれた人を優先する」空気を出してくるのです。
結果、売り手市場なのに、体感としては買い手市場のようになってしまいます。
「同級生よりも早く就活を終えたい」
情報の速さの中でも特に焦りの源は、企業ではなく同級生だったりします。誰かが内定を取ると、自分の中に順位が生まれる。「自分は遅れている」「早く決めないと」という気持ちが出てくる。
でも、この「早く終えたい」は、会社選びの精度を落とします。
本来、就活は会社と本人のマッチングです。相性が合う会社に入るかどうかで、その後の数年の幸福度が変わります。にもかかわらず、比較対象が会社ではなく同級生になると、「早く終わりたい」と判断基準が変わってしまうのです。
「第一志望じゃないけど、これで終われるなら…」と内定が出た会社に飛びついてしまうと、思った業務内容ではなかったり、社員との馬が合わなかったりして、入社後にしんどくなります。ます。だからこそ、周りのスピードと自分の意思決定を切り離すことが大事です。
「就活に時間を割かれるのがもう嫌だ」
続いての「就活を早く終えたい」と思う原因は、「就活に時間を割かれるのがもう嫌だ」と考えることです。就活に心を持っていかれた状態が続くのはしんどいのです。
だから「内定をもらったら終わりにしたい」という気持ちになります。卒業旅行に行きたい。残りの学生生活を楽しみたい。もう面接のことを考えたくない。これは普通の感情です。
ただ、ここで一つ落とし穴があります。
就活は、内定を取るまでが大変に見えますが、本当に大事なのは入社してからです。にもかかわらず、学生側はしんどい就活を経て「内定=ゴール」になりやすいのです。だから内定が出た瞬間に脳が休みに入ってしまいます。
その結果、「決めるべきこと」を決めないまま入社を確定させてしまう人もいます。内定をとれた解放感で、自分の卒業旅行の予定を先に立てて、後から企業を見直せなくなる。こういう逆転現象が起きます。
「本当にここに入社すべきか?」の確認に時間を割くべき
僕は、就活で一番重要な時間は「内定後」だと思っています。内定を取った後は、選ばれる立場ではなく企業に入る予定の人として、その企業に勤める会社員と対等に質問ができるからです。企業側も、あなたに選ばれたいから、比較的オープンに答えてくれるでしょう。
ここでやるべきは、「本当にここに入社すべきか?」の確認です。
確認すべきポイントは、意外とシンプルです。
・入社後の最初の仕事は何か
・評価される人はどんな人か
・配属は何を基準に決まるのか
・忙しい時期はいつで、どう乗り切っているか
・合わない人の特徴は何か
内定後の面談などで、タイミングがあればぜひ聞いてみましょう。ここを聞くのは怖くありません。むしろ聞かない方が怖い。ミスマッチは学生だけが損をする話じゃなく、企業にとっても損害です。だから誠実な会社ほど、内定後の質問を歓迎します。
就活が“早すぎるゲーム”になった今だからこそ、スピードに飲まれないことが大事です。早く終えることより、納得して決めること。内定を取った後にちゃんと時間を使えた人ほど、入社後に「思ってたのと違う」が減っていきますよ。








