『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別な経歴や夢がなかった“普通の就活生”である著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分に合った就活メソッドを築き上げ、食品大手を含む22社から内定を獲得した実体験をもとにした、どんな学生でも内定に近づく一冊です。「自己PRで話せることがない」「インターンに参加していない」といった就活に不安を抱く学生と、そっと背中を押したい保護者に読んでほしい就活戦略が満載です。今回は、誰も怒らない職場で、なぜ人は潰れるのかについて著者である「就活マン」こと藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。
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「残業するな」とは言うものの仕事量は変わらない現場
ここ数年、職場は確実に優しくなりました。パワハラは問題視されるようになり、残業にも厳しくなり、昔より理不尽は減っている。にもかかわらず、「働くのがしんどい」という人はあまり減っていません。
その理由の1つが、働き方改革のねじれです。
「残業するな」と言われるけれど、仕事量は変わらない。ここで現場は工夫せざるを得なくなります。終わらない仕事を抱えたまま、時間だけが短くなる。結果として起きるのは、圧迫感です。帰れと言われるのに仕事が終わっていない。遅くまで残ると注意されるので、場合によっては仕事を家に持ち帰ってサービス残業をしてしまうのです。
しかも、こういう状況の職場ほど、表面上はホワイト企業です。ホワイト企業だからこそ、仕事が追いつかないと言い出しにくくなることすらあります。
相対的に仕事が面倒なものになっている
もう一つ、職場の外側の変化も大きいです。世の中が便利になりすぎました。
昔は映画を観るだけでも面倒でした。ゲオに行ってレンタルして、家で観て、期限までに返却する。ちょっとした娯楽でも、手間がかかるのが普通でした。
でも今は、食事も買い物も、家でスマホで完結するので、移動せずに済みます。こうなると、仕事が相対的に面倒に感じやすいんですよね。仕事だけが昔のまま、手間の塊だからです。
資料を作ったり、上司に確認を取ったり、社内調整をしたり……。こういう一つ一つの「面倒なこと」が、便利な生活とのギャップで余計にしんどく感じてしまうのではないでしょうか。
仕事が嫌になったというより、日常生活が快適になりすぎて、仕事の面倒さが際立つ。これも「働くのがしんどい人」が減らない理由の一つだと考えられます。
「自分よりも良い仕事や暮らし」をしている人
さらに追い打ちをかけるのがSNSです。
昔は、比較対象は身近な友人くらいでした。でも今は違います。年収が高い人や自由に働く人、仕事もプライベートも充実している人の投稿が、勝手に目に入ってきます。
ここで認知の問題が生じます。
「自分ももっと楽しく働けるはず」
「なんで自分だけこんなにしんどいんだろう」
「このままこの仕事を続けて意味あるのかな」
SNSの厄介なところは、他人の“編集された部分”だけが並ぶことです。しんどい瞬間は目に見えません。多くの人の「いいね」を獲得するのは輝かしい成果をあげた瞬間や楽しい瞬間だけなのです。ですので、自分の普段の生活と比較すると必ず負けてしまいます。
結局は「自分がしたいこと」を一生考え続けるしかない
ここまで話すと、「じゃあどうすればいいの?」となると思います。正直、「仕事がしんどい」を一発で解決する方法はありません。
ただ、結論はかなりシンプルです。自分がしたいこと、得意なことを考え続けるしかないでしょう。
働き方が変わっても、便利な世の中になっても、SNSがあっても、最後に残るのは相性です。何をやっているときに心がすり減るのか。逆に、どんな作業なら意外と耐えられるのか。どんな人間関係なら息ができるのか。
ここを放置すると、どんなに優しい職場でもしんどくなります。逆に、相性が合う職場で働くと、同じ仕事量でも驚くほどラクになることがある。
だから、職場選びは「自分に合うか」を考える。これをやり続けた人ほど、働くしんどさは少しずつ減っていきますよ。








