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結婚式当日、一人の優秀な女性が命を絶った。28歳、中国の女性教師が残した遺書にあった「結婚することが私の最大の価値だった」という一文は、多くの人に衝撃を与えた。優秀な教師として給料を得て、自分ひとりが暮らすくらいの経済的な力があったはずの彼女は、なぜ「家から逃げて独立する」という道を選べなかったのか?(フリーランスライター ふるまいよしこ)
28歳女性教師が、結婚式当日に飛び降り自殺
中国のSNS「微信(WeChat)」のあるグループ内投稿を読んでいたとき、痛ましいニュースが飛び込んできた。日頃から「権利」、とりわけ女性の権利に敏感なメンバーが集まるその場は、一気にざわめいた。
河南省で、28歳の女性教師が結婚式当日に飛び降り自殺したというのである。グループ内に流れてきたのは、彼女自身がWeChatのタイムラインに残したという「遺書」のキャプチャ画像と、明朝風の華やかな婚礼衣装に身を包んだ彼女と、夫になるはずだった男性の写真が添えられた結婚式の招待状だった。
その後、メディアの追跡報道で、彼女の友人だという人物が内容を「事実」と認め、さらに現地の葬儀場関係者が「当該人物らしい遺体を預かっている」と証言したことで、この出来事が現実であることが裏づけられた。遺書は瞬く間にシェアされ、拡散した。彼女はそこに、こう書き残していた。
《死をほのめかしてまで結婚を迫る両親、親不孝だと責め立てる親戚たち――正直に言えば、何かと図に乗る結婚相手と、我慢するしかない両親は、本当に相性抜群の組み合わせだと思う。だから私は結婚した。これが私の人生最大の任務だった。すると、ほら、私はお金を手に入れた。以前はどうあがいても手にできなかったお金が、ただ素直に結婚しただけでもらえた。だから私は言える。両親は私を愛している、だって私にお金をくれる。結婚相手も私を愛していて、お金をくれる。親戚たちも私を愛していて、「よくできた子だ」と褒めてくれる。もう思い残すことはない》







