ふるまいよしこ
「ハチャメチャな香港映画」はもう帰ってこないのか?黄金期の名プロデューサーの訃報に、その未来が心配になった…
香港映画界の有名プロデューサーで、日本ではテレビ番組「料理の鉄人」審査員として知られる、蔡瀾(チャイ・ラン)さんが亡くなった。ジャッキー・チェンにも影響を与えたプロデューサーであり、作家、コラムニスト、美食家としても知られる文化人の死は、香港社会にちょっとした返還前への回顧ブームを起こしている。そしてこの訃報に触れて、筆者は蔡さんに「聞きたかったこと」を思い出した。

中国発のキャラクター「Labubu」が今、世界を席巻している。BlackPinkのリサが愛用したことで火がつき、今や英国では殴り合い、米国では早朝3時から行列ができる社会現象に。ベッカムやリアーナも夢中になるLabubuの魅力とは?初代モデルが2000万円以上で落札、販売する企業は6兆円企業に成長、というほどに人気が過熱しているLabubu。なぜここまでの人気になったのか、その秘密は“売り方”にあった。

4月、「北京にある名門病院・中日友好病院の医師が不倫、しかも相手は少なく見積もって4人」というニュースが世間を騒がせていた。「四股不倫とはすごいけど、所詮はゴシップ」と思っていたら、あれよあれよと大問題になり、医療サービスを担当する国家機関、国家衛生健康委員会まで動く事態に発展した。いったい何があったのか?

世界初!中国で人型ロボットハーフマラソン大会~過熱するブームの裏で「何の意味が?」の声も
今年2月の春節以降、急激にロボット産業が成長している中国。ちょっとした「ロボットブーム」ともいえる状況だ。ロボット犬も人気だが、今回のブームで話題の中心となっているのは人型ロボット(ヒューマノイドロボット)。春節のテレビ番組で16体のロボットが人間と共に群舞する様子が大きな話題になったほか、先日は北京で人型ロボットと人間のハーフマラソン大会が実施され、これまた大勢の人たちが熱狂した。「世界初」の大会はどんなようすだったのか?

中国の家電メーカー「シャオミ」が誇る最新EV「SU7」で事故が起き、3人の女子大生が命を落とした。高速道路を走行中、警告から衝突までわずか2秒。ドアが開かず、3人が中に閉じ込められたまま、クルマは炎を上げて燃え上がった……。この事故は中国で大きな注目を集めている。EVが飛ぶように売れており、自動運転技術への期待も高い中国。「AI化、スマート化、無人化」を掲げる国家戦略の象徴として台頭してきたスマートカー業界は、これからどうなる?

世界の海運の要所、パナマ運河。米国のトランプ大統領は就任前から何回も、「パナマ運河をパナマから取り返す」と発言していた。かつてパナマ運河は米国が支配していたが、1999年にパナマ共和国に返還されたという歴史があるからだ。さらに、パナマ運河の両端に位置する2つの港を香港企業が持っているため、トランプ大統領は就任演説で「中国企業がパナマ運河を運営している。我々はこれを取り返す」と宣言、この2港を含む世界23カ国43港湾の運営権を米国企業が買収するという合意を取り付けた。これを受けて中国政府は、事業を売却した香港企業を激しく批判している。トランプ大統領、中国政府、香港企業……最後に笑うのは誰になるのか?

「なぜ救えなかった?」台湾トップスター・大Sが来日中にインフルエンザで急死~問われる“日本の医療の壁”
台湾のトップスター、女優の大Sことバービー・スーさんが日本旅行中に病気で死亡した。48歳という若さでの突然の死に、台湾を含む中華圏では「なぜ助からなかったのか?」という疑問が噴出。特に在日中国人の間では「日本の医療は本当に先進国レベルなのか?」といった声も上がり、日本の医療システムへの批判や誤解が広がっている。しかし、日本で暮らす外国人の多くは日本の医療を高く評価しており、むしろ問題は「旅行者が医療にアクセスしづらい」点にあるのではないだろうか。

TikTok禁止でアメリカ人が「中国版インスタ」に大移動!中国人の「被害者意識」が浮き彫りに…
1月に米国で成立した「TikTok禁止法」。1月19日からTikTokが使えなくなると聞いた米国の熱心なユーザーたちは、同じく縦型ショート動画を投稿でき、中国版Instagramと呼ばれる「小紅書(rednote)」に大量に流入した。中国のネットユーザーがこの「TikTok難民」を迎え入れたことにより、小紅書である種の“中米民間文化交流”が始まった。トランプ氏が大統領に就任してTikTok禁止は撤回されそうな見込みだが、今後、この文化交流は果たしてどうなる?

タイで中国人1900人以上失踪の怪~ミャンマー国境でなにが起きている?
「出演辞退した俳優の代役で映画に出ないか?」1月2日、撮影のため飛行機でタイに向かった俳優が失踪した。心配したガールフレンドと弟が探しに行ったが、失踪から約一週間後に再会した彼は……。恐ろしいことに、最近の中国ではこうしたことが頻繁に起きており、1900人以上の人たちが姿を消しているのだ。

熱い香港映画が戻ってきた!『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』アクション監督が語る舞台裏
長いこと元気がなかった香港映画界に、再び活気が戻ってきている。2024年は興行成績1億ドル越えの大ヒット作品が続々誕生。そのうちの1本、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』が来年1月17日から日本で公開される。同作品のアクション監督・谷垣健治さんは、1990年代に香港に移住、それからずっと映画の制作現場で活躍してきた。ジャッキー・チェンやサモハン・キンポーといったアクションスター、ワイヤーアクションの伝統を生んだ香港映画の撮影現場はどう変わってきているのか?谷垣さんに聞いた。

内モンゴルの大自然の中でバトル!?有名女優も出演、中国の人気「離婚リアリティ番組」が想像の斜め上をいっていた!
中国で離婚をテーマにしたリアリティ番組が大きな話題を集めている。「家の恥を外にさらす」と離婚に対して忌避感が強い中国社会では出演者を探すのも大変だと思うのだが、有名女優や実業家、人気ブロガーなどの著名人が生々しく夫婦の悩みを番組で吐露しているのだ。番組がヒットしている理由としては、他人の家庭をのぞき見するような面白さはもちろんあるのだろうが、それだけでなくもう一つ、中国社会の変化や、中国人の意識の変化という理由もある。

難病発症で“安楽死”を選んだ40代女性の「カウントダウン動画」に批判殺到 中国
この秋、大きな話題になった二人の中国人女性がいる。一人は海外で主流のお笑い、スタンダップコメディで有名になった30代女性。そしてもう一人は20代の頃から難病に苦しみ、40代で安楽死を選択した女性だ。片や、女性から絶大な支持を受ける一方で男性からは不買運動が起こるほどの大ブーイングが、そしてもう一人には「親不孝」「親への恩返しを考えろ」などのきつい言葉が浴びせられたのだ。一体何が人々を刺激したのだろうか?

20万人が真夜中にチャリで疾走!中国の「謎ブーム」始まりは女子大生4人の冒険だった
11月、中国の大学生たちが集まって、夜中にシェアバイクに乗って開封市へサイクリングをするという謎のブームが起きた。目的地までの距離は約50km、その数なんと数十万人。幹線道路を自転車が埋め尽くし、動画や写真をSNSに投稿する。大学生以外の人々も集まってくる……謎のブームのきっかけは、かなり意外なものだった。

「孫悟空」をモチーフにしたゲームが世界で大ヒット?ソフトパワー強国狙う中国、トイレで夜を越す観光客
日本人にもおなじみ、西遊記の孫悟空をモチーフにしたゲーム「黒神話:悟空」が中国で大ヒット。ゲームの舞台になった街に観光客が殺到してあふれかえる事態となっているという。このゲーム、グラフィックが美しく、ハイレベルな作品なので、中国だけでなく世界中で大ヒット……という触れ込みなのだが、調べてみるとどうもいろいろ不自然なところがあるのだ。

中国・日本人男児刺殺事件、「本当に申し訳ない」多くの中国人が涙した“父親の手紙”の中身とは
9月18日に中国・深センで起きた、日本人学校に通う10歳の男児が中国人男性に襲われて死亡した事件。中国政府は犯人の動機や事件の背景を明らかにしておらず、日本では詳しい情報がほとんど報じられていないが、亡くなった少年の父親が事件の翌日に書いたという、中国語の「手紙」があることをご存じだろうか。中国のSNSでものすごい勢いでシェアされ、多くの中国人が「涙が流れた」「本当に申し訳ない」とコメントしたという手紙。日本人の父親が、なぜ中国語で手紙を書いたのか。そしてその内容とは……。

オリンピックといえばとかく「メダルの数」「国威高揚」となりがちだった中国で、近年、国民とスポーツの接し方に変化が起きている。「スポーツは勝負だけど、それだけじゃないよね」という見方をする人が増えてきたのだ。さらには日本でいう「推し活」的に選手を応援する、熱狂的なファンも増えつつある。こうした変化によって、アスリートたちは従来とはまた違うことに悩まされるようになった。ファンの“愛情”は時に暴走することがあるからだ。

今年の夏、ある事件をきっかけに、中国の金融業界に激震が走っている。投資銀行に勤める30歳のエリート女性が、オフィスのあるビルから投身自殺をしたのだ。事件を機に「歴史のゴミ時間の真っただ中」という流行語まで生まれた。彼女はなぜ亡くなったのか。そして、中国の金融業界で今何が起こっているのか……?

中国はもはや「反日」ではなく「仇日」、蘇州日本人襲撃事件の裏にあった意識とは
6月24日、中国・蘇州にある日本人学校のスクールバスが刃物を持った男に襲われ、日本人母子が怪我を負い、犯人を止めようとした中国人女性が亡くなった事件。中国では当初この事件は詳しく報道されなかったが、ネットでは亡くなった女性の名前を明らかにせよという声が高まった。日本の報道では日本人母子の名前は伏せられていたのに、なぜ中国では被害者の名前を知りたいという声が起きたのか。そして、中国で高まる「反日」を超えた「仇日」意識とは……。

香港で「法の支配」の番人が辞任!英国人裁判官が吐露した「法治の重大危機」とは
香港の最高裁で、海外非常任裁判官の英国人2人が突如辞任。そのうちの1人が、フィナンシャル・タイムズに、内部告発ともいえる手記を寄稿した。衝撃の告発に対し、香港政府は4000字もの反論を発表、他にも中国政府下のさまざまな機関が、英国人裁判官を非難する声明を出している。イギリス発祥の「コモン・ロー」が敷かれてきた香港の法制度は、これからどうなるのか。国際社会の注目を集める事態の行方は?

「私はあなたの母親じゃないわ」中国有名IT企業のやり手広報ウーマン、動画で職場ルールについて語り炎上
中国最大の検索エンジンを提供するIT企業「百度(バイドゥ)」の広報責任者が、TikTokで自身の考える「職場ルール」について語った動画が炎上、会社をクビになる、という事件があった。本来炎上の火消しをする立場にあるはずの広報担当者が自ら炎上というのも珍しい話だが、人々は、そして百度のCEOは、彼女の何に怒ったのか。そしてこの一件が示す、悪い意味での「百度らしさ」とは……。
