改修工事が続くワシントンのFRB本部ビルPhoto:Alex Wong/gettyimages

 例年なら米大統領は国内経済にあまり影響を及ぼさない。この国の経済はあまりにも大規模で複雑だからだ。

 だが今年は違うだろう。ドナルド・トランプ大統領は景気を過熱させるために前例のない措置を講じており、成功する可能性はかなり高い。

 米政府には経済成長に影響を及ぼす三つの大きな手段がある。財政政策(税制と歳出)、金融政策(金利)と信用政策(借り入れのしやすさ)だ。歴史的に見ると、この三つは連携していなかった。財政政策は議会のサイクルに従い、金融政策は独立した連邦準備制度理事会(FRB)が決定し、信用政策はしばしば場当たり的な規制当局の決定を反映していた。

 今年は、三つ全てが景気刺激に向けられている。これはトランプ氏と議会共和党が経済成長の加速だけに焦点を合わせていることを反映したものだ。彼らは、そうすることが11月の中間選挙での勝利をもたらすと期待している。

 その過程で、債務の抑制、FRBの独立性、長期的な金融安定という他の目標が犠牲になっている。その影響は後になって現れる。