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ウォール街はこれまでドナルド・トランプ米大統領を味方と捉えてきたが、敵対者になりつつある。
トランプ氏は昨年、減税や歳出削減、市場を動揺させた大胆な関税計画の撤回など、投資家の期待におおむね応えた。
しかし、ここ1週間は矢継ぎ早に市場を動揺させ、金融市場に警告を発しているようだ。トランプ氏は大口投資家による住宅購入禁止に取り組む方針を示したほか、クレジットカードの上限金利設定、経営幹部への高額報酬支払いや自社株買いを制限すると発表した。
そして最も衝撃的なのは、司法省がジェローム・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の 刑事捜査 を開始したことだ。パウエル氏は、この捜査はFRBに利下げするよう圧力をかけるためだと主張している。
ニューヨークを拠点とする運用会社クリストファーソン・ロブのポートフォリオマネジャー、ブラッド・ゴールディング氏は「投資家は2025年4月の関税発動後、政策を巡る不確実性は魔法のように消えると考えていた」と指摘。しかし、「今では銀行の利益率や市場の安定よりも中間選挙が重要になっている」と述べた。
米金融大手 JPモルガン・チェース のジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)をはじめとする銀行業界の関係者は FRBを擁護 している。トランプ氏はFRBに対する利下げ圧力を強めており、投資家ではなく、生活費への懸念を抱える有権者への対応が最優先事項であることを明確にしている。
トランプ氏はソーシャルメディアへの12日夜の投稿で、企業への新たな批判を展開した。その中で、人工知能(AI)への巨額投資でデータセンターの電力需要が増加している現状を受け、米 マイクロソフト などのハイテク大手と連携して国民が電気料金の高騰による「ツケを支払う」ことがないよう取り組んでいると述べた。
ホワイトハウスのクシュ・デサイ副報道官は声明で、株式市場が何度も最高値を更新し、実質賃金が上昇していることは、トランプ氏が消費者と投資家の双方に「歴史的な繁栄をもたらす」ことができることを示していると述べた。







