「本を読んでも頭に残らない…」無意識にやりがちな“読書の地雷行動”ワースト3
「読むのが速い人の秘密とは?」
読書中、私たちは文字を脳内で“音”に変換し、その音で理解しています。ポイントは「音の理解速度」。ここを鍛えれば、読書は一気に変わります。本連載は、耳から脳を鍛え、速読力を高める「速聴トレーニング」をお伝えするものです。脳を鍛えることで、理解力、記憶力、集中力もアップします。そのノウハウをまとめた『耳を鍛えて4倍速読』より内容を抜粋し、ご紹介します。
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「本を読んでも頭に残らない…」“読書の地雷行動”とは?
本日は、「読書と集中力」についてお伝えします。
集中力を高めれば、難しい本でもページをめくる手を止めずに読み進めることができ、読んだ内容が頭の中で残り続けます。
そもそも集中力とは?
脳科学の研究によれば、集中力とは「脳の前頭前野や頭頂部のネットワークが、限られたリソースを特定の対象に集中的に割り当てる機能」のことです。この「注意の配分システム」が適切に働くと、私たちは1つのことに没頭できるのです。
しかし、この注意の配分システムには限界があります。私たちの脳は、一度に処理できる情報量に限りがあるため、そもそもマルチタスクには向いていません。
例えば、読書中にふと別の予定を考え始めてしまい、数行読み飛ばしてから「これって何の話だっけ?」と行を戻す瞬間がありますよね。これは注意の配分が別の対象にさらわれ、読書の流れが切れた状態です。また、集中のピークは読み始めから10~20分後に来やすく、その後は少しずつ下がっていきます。
つまり「ずっと同じ深さで読み続ける」のはほぼ不可能で、だからこそ読み方と同じくらい「読書の切れ目の作り方」や「読書への戻り方」も大切です。読書中に生じる行戻りや注意力の保持の抜けを、未然に防ぐ方法として環境・疲労・生活習慣という3つの切り口から整理します。
地雷行動① スマホが気になる
【環境】
私たちの集中力を阻害する大きな要因の1つが環境です。例えば、以下のような状況を思い浮かべてみてください。
・自宅で作業しているとき、隣の家から聴こえる工事の音が気になる
・スマートフォンの通知音が頻繁に鳴り、つい手に取ってしまう
雑音やスマホの通知は、無意識のうちに私たちの注意を引きつけ、簡単に集中力を奪います。カリフォルニア大学の研究によると、作業中に1回の中断(スマホの通知など)があると、元の集中状態に戻るまで平均23分かかるそうです。つまり、1時間に2回の中断で、もう集中の余地はほとんど残らないということになります。これらは無意識のうちに私たちの注意を引くため、最も気をつけなければなりません。
地雷行動② 疲れた状態で本を読む
【疲労やストレス】
こんな経験はありませんか?
・長時間の読書をして、達成感はあるものの、内容を覚えていない
・仕事が忙しくて疲れが取れず、読書をしても内容が頭に入ってこない
脳科学の観点からは、ストレス状態にあると体内でコルチゾールというホルモンが分泌され、前頭前野(集中や判断を司る脳の部位)の機能が低下します。
地雷行動③ 睡眠不足
【不規則な生活習慣】
例えば、以下のような例が挙げられます。
・睡眠不足が続き、朝からぼんやりしてしまう
・多忙で昼食を抜いてしまい、午後にエネルギー切れで集中力が続かない
睡眠不足や不規則な食生活が慢性的に続くと、脳に必要なエネルギーを供給できず、思考力や記憶力を低下させます。軽度の脱水状態(体重の2%程度の水分損失)でも、注意力や短期記憶が著しく低下することが研究で示されています。十分な睡眠と規則正しい食生活、水分摂取を心がけるだけでも、集中力が上がるのは驚くほどです。
集中力を下げる要因を理解したところで、次は具体的にどうすれば集中力を高められるのかについて解説します。環境の整備や生活習慣の見直し、小さな工夫を日々取り入れるだけで、驚くほど集中力が向上するはずです。
(本原稿は『耳を鍛えて4倍速読』の一部抜粋・加筆を行ったものです)







