真面目な人ほど陥る“思考停止”から抜け出す意外な方法
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。
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「自分を責める」ことは現実逃避?
自分を責めてしまう「自責」の人も、他人を責めてしまう「他責」の人も、実は根底にある共通点を持っています。それは、「現実と向き合っていない」ということです。
「責めているのだから、現実にしっかり向き合っているはずだ」と思うかもしれません。しかし、実はそうではありません。本当に現実と向き合っているならば、「責める」という段階で話は終わらないはずだからです。多くの人は、自分や他人を責めて「悪いことをした」「あいつが悪い」と苦しんだり怒ったりすることで、過去の出来事と心のバランスを取ろうとします。
これは、心理学で言うところの「防衛機制」の一種です。人間は、ありのままの現実を認めると心が不安定になる(認知的不協和)ため、自分の感情を加工して心を守ろうとします。
●他責:他人のせいにすることで「自分には問題がない」と思い込み、自分の課題から目を背ける。
どちらも、責めることで「何かをした気」になり、そこで思考を停止させているのです。
“責めグセ”は「試行錯誤」を止めてしまう
自分を責める人は非常に真面目な方が多いです。しかし、責めるだけで終わってしまうと、肝心の「次はどうするか」という視点が抜け落ちてしまいます。
物事を改善するためには、起きた出来事を分析し、やり方を変えていく必要があります。しかし、責めることで満足(あるいは納得)してしまうと、行動や手法が変わらないため、また同じような失敗を繰り返します。その結果、さらに自分を責めるという「責めグセの強化」という悪循環に陥ってしまうのです。
“責めグセ”から解放される「ゲーム化」の思考
では、この癖から抜け出すにはどうすればよいのでしょうか? 大切なのは、責める気持ちを一度脇に置いて、「次はどうするか(プラン)」と「行動」に焦点を当てることです。
次はどの手順を変えるか? あるいは、今回はもう「諦める」のが正解か?
このように、現実を「分析」して「対策」を立てるプロセスは、いわば「試行錯誤のゲーム」です。一時期、人生をロールプレイングゲーム(RPG)のように攻略しようという考え方が流行りましたが、これは非常に理にかなっています。
悩みを「攻略対象」に変えていく
人生を「試行錯誤のゲーム」だと捉えることができれば、うまくいけば面白いですし、失敗しても「次はこうしてみよう」という発想が生まれます。
“責めグセ”がある人は、決して自分を責めないでください。責めることは、本当は怖いことから目を背けているだけなのです。「次はどうする?」と問いかけるほうが、実は心にとってはラクで、かつ建設的な道です。
ぜひ、今日から自分の悩みを「試行錯誤のゲーム」に変えてみてください。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。






