「もっと豊かに生きたい」と願いながら、なぜか時間にも心にも余裕がない――。真面目に働き、努力もしているのに満たされないと感じる人は少なくありません。その原因は、能力や根性ではなく、私たちが無意識のうちに刷り込んできた“豊かさの基準”そのものにあるのではないか。800万部作家・本田健さんをゲストに迎えた「1分朝活」で語られたのは、日本人が遠慮しすぎてきた「物理的な豊かさ」と、与えることで巡り始めるお金と人生の新しい循環だった。

【なぜ日本人は豊かになれないのか】本田健さんが語る「物理的な豊かさ」の盲点Photo: Adobe Stock

私たちが無意識に設定している“豊かさの基準”

「豊かになりたい」と願っているのに、なぜか時間にも心にも余裕がない。
努力もしているし、真面目に働いている。それでも満たされない。その原因は能力や根性ではなく、私たちが無意識に設定している“豊かさの基準”そのものにあるのかもしれません。

先日、私が主宰する「1分朝活」にゲストとして参加してくださった、『大富豪からの手紙』(ダイヤモンド社)など、800万部作家の本田健さんは、冒頭でこう語りました。「日本人は“精神的な豊かさ”は語るけれど、“物理的な豊かさ”を遠慮しすぎている」と。

日本では、「忙しいのが普通」「部屋は一つあれば十分」「仕事中心の生活が当たり前」といった価値観が、美徳のように共有されてきました。しかし本田健さんは、そこに大きな思い込みがあると言います。書斎、趣味の部屋、静かに考える空間。時間にも空間にも役割を分けた“余白”を持つこと自体が、豊かさの土台だというのです。

これは贅沢の話ではありません。「もっと豊かな世界がある」と想像できるかどうか。その想像力こそが、人生の選択肢を広げます。AIの進化やベーシックインカムの議論が進むこれからの時代、人は「やりたいことを軸に生きる」方向へ確実に向かう。本田健さんの言葉は、未来を信じられる人だけが、今の行動を変えられるというメッセージでもありました。

先に与える人が、最後にいちばん豊かになる

本田健さんの最新刊『ハッピーマネーを引き寄せる7つの法則』の根底に流れているのが、「与える法則」です。与えると聞くと、お金を思い浮かべがちですが、実際には時間、言葉、笑顔、安心感、信頼、すべてが“与えられる資源”です。

世の中には「遍在性の法則」があります。与えたものは、必ず何らかの形で循環して戻ってくる。ただし、それは与えた相手から直接返ってくるとは限りません。まったく別の人、別の機会、別のタイミングで返ってくることのほうが多いのです。

だからこそ大切なのは、損得勘定を手放し、見返りを期待せずに与えること。本田健さん自身、20年以上前から無料の小冊子を配り続け、多くの人の人生を後押ししてきました。与える姿勢そのものが信頼を生み、結果として受け取る器を大きくしていくのです。

感謝は「お金のエネルギー」を変える

朝活で特に印象的だったのが、「感謝」の話でした。感謝日記を書く。「ありがとう」を一言添える。お金を使うときに心の中で感謝する。これらは単なる習慣ではなく、意識を“欠乏”から“充足”へ戻すスイッチです。

お金の悩みが尽きない人ほど、意識は常に「足りない」「外側」に向いています。感謝、信頼、愛といった内側に意識を向けた瞬間、エネルギーの流れは変わり始める。私自身、朝活で前日の感謝を振り返る時間を設けていますが、これは非常に再現性の高い実践だと感じています。

7つの法則が示す、これからの豊かさ

本田健さんは朝活の中で、本書の核となる7つの法則にも触れてくれました。
感謝の法則、与える法則、信頼の法則、直感の法則、愛と調和の法則、癒しの法則、そして人間性の法則。AI時代だからこそ、感謝・信頼・愛といった“人間らしさ”が、最大の価値になるという視点は示唆に富んでいます。

豊かさとは、外側に追いかけにいくものではありません。内側の在り方が、現実として現れた結果です。たった1分の朝の習慣が、その流れを静かに、しかし確実に変えてくれる。今回の朝活は、そんな確信を与えてくれる時間でした。