あなたの朝には、「整える時間」がありますか?
目覚めてすぐスマホを開き、慌ただしく家を出る。気づけば一日が終わっていた。
そんな繰り返しの中で、ほんの1分でも“心を整える朝”を持てたら、人生はどう変わるでしょうか。
話題のベストセラー『奇跡が起きる毎朝1分日記』の著者・三宅裕之氏は、「人生を変えるのは“思考”ではなく、“朝の習慣”です」と語ります。
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子どもも大人も成長する「3つの朝習慣」
私が主催する「無料1分朝活」に、『戦略的ほったらかし教育』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者であり、教育家として注目される岩田かおりさんをゲストにお迎えしました。子育てのプロである岩田さんが紹介してくれた「3つの朝習慣」は、子どもだけでなく、大人の自己成長にも深く通じるものでした。
1.ハグして見送る――“安心のスイッチ”を入れる
岩田さんが毎朝欠かさず行っているのは、子どもを玄関まで見送り、しっかりハグをしてから送り出すこと。ご主人も一緒に玄関まで出て、「行ってらっしゃい」と声をかけるそうです。このスキンシップは、単なる愛情表現ではありません。
ハーバード大学の心理学研究では、ハグを日常的に受ける子どもほど、安心感と自己肯定感が高く、脳の前頭前野の発達が促進されることも報告されています。
つまり、ハグは“言葉を超えたメッセージ”。「今日も信じているよ」という無言のエネルギーが、子どもの中に“自分は大丈夫”という信頼の種を育てるのです。
2.手書きメモで「今日の自分」を残す――振り返りが人を成長させる
もうひとつの習慣は「手書きでメモを取ること」。岩田さんは、マルマンの「ニューシモネ」B5サイズを愛用しています。表紙が厚く、どこでも書ける手軽さが魅力だそうです。人と会って心に残った言葉や感情をその場で書き留め、夜に見返し、さらに月日を経て再読する――このサイクルを毎日続けています。
脳科学的にも、手で書く行為は記憶を司る海馬を活性化させることが知られています。タイピングよりも多くの脳領域が働くため、「書くこと」は単なる記録ではなく「思考を整理し、記憶を定着させる脳のトレーニング」。
3.朝晩のパックで“自分を大切にする”習慣を
岩田さんは「朝晩のフェイスパック」も欠かしません。「肌がうるおうと、心もうるおう」と彼女は言います。他人を思いやる人ほど、自分のケアを後回しにしがちですが、“自分を整える時間”こそ、周囲への優しさの原点です。
心理学的にも「自分を大切にする人ほど、他者に思いやりを示す」ことが明らかになっています。朝と夜のわずかな「自分への儀式」が、心をリセットし、毎日を前向きにするエネルギーを生み出すのです。
小さな習慣が「奇跡の朝」をつくる
ハグ、メモ、パック――どれも小さな行動ですが、習慣化すれば“心の余裕”が生まれます。私の行う「1分朝活」でも、全国の参加者が毎朝1分の瞑想や日記を続けることで、人生が変わったと語っています。
完璧を目指すより、まずは「たった1分の意識の変化」から。
小さな習慣が、気づけば大きな奇跡を起こすのです。








