宇宙に家を建てるという目標の実現に向け「折り工学」による設計・製造事業を展開カシオ計算機のG-SHOCKの新型スポーツモデルを共同開発。バンドの根元に折り工学を適用し、装着性をアップ

 多素材への加工実績を基に、自動車、建材、家電、包装、災害対策品など多岐にわたる分野に対応し、ヤマハ発動機と共同した剛性素材の折り畳み研究開発やDNP大日本印刷との折り紙による壁面装飾、大手メーカーとの折りによる音の指向性制御の研究開発など幅広く手がける。

「25年5月に発売されたカシオ計算機の耐衝撃ウオッチ・G-SHOCKの新型スポーツモデルの開発では、バンドの根元に折り工学を活用し、装着性を向上させる技術的な拡張とデザイン性を両立する構造を実現しています」(堀井氏)。

安定的な事業利益を
宇宙事業に投資

宇宙に家を建てるという目標の実現に向け「折り工学」による設計・製造事業を展開(上)折り工学による音の指向性の制御を実現。(下)SORIORIサービスによる壁面製造。新たな建材として店頭や展示会などでの引き合いが増えている

 こうした安定的な需要が望める事業を展開することで、政治情勢などにも左右されやすい宇宙事業において、持続可能な開発モデルを実現していることも同社の特徴だ。「外部からの資金調達に頼らず、事業利益を再投資し、成長する“オーガニックグロース”により、長期的な目標の実現を目指しています」(堀井氏)。

 今後は、現在、推進する地上での4事業について、SORIORIサービスのように需要の高い産業・製品に特化した事業の柱の確立を目指す。宇宙事業のロードマップについても、月面居住施設の工法などの知見を生かしたプロジェクトなどに参画しつつ、「5年後をめどに実物大の居住施設実証機を製作し、10年後には宇宙での構造物を実現することを目指しています」と堀井氏は熱く語る。

 同社の最先端で難易度の高いものづくりに強いやりがいを見出し、入社を志す尖った人材も増えているという。“OUTSENSE”という社名の通り、折りで“常識を超える”同社のチャレンジの行方に期待したい。

(「しんきん経営情報」2026年2月号掲載)

事業内容:折り技術に関連する研究開発、設計・製造・販売および宇宙開発など
従業員数:15人(アルバイト含む)
所在地:東京都大田区大森南4‐6‐15‐406
電話:03‐6715‐1672
URL:outsense.jp