上司に相談する女性のイメージ写真はイメージです Photo:PIXTA

一生懸命働いているのに、なぜか評価されない…。残酷ですが、出世は能力だけで決まるのはなく、上司に対する“ある振る舞い”が関係していました。米コーネル大学などの研究で判明した、出世できない人に共通する「残念な特徴」とは? 知らず知らずのうちに自分のキャリアを潰してしまう、些細な落とし穴について解説します。(文/心理学者・立正大学客員教授 内藤誼人)

「マタイ効果」と出世
意外な関係性

 社会というものは、まことに不公平で理不尽――。

 新約聖書のマタイによる福音書には、「富める者はますます富み、貧しき者は持っているものさえ取り去られる」という有名な言葉があります。

「貧しい人は助けてもらえる」のではありません。貧しい人はたいした財産を持っていないのに、それさえ取り上げられてしまう、というのです。

 お金持ちは、ますます裕福になってゆくのに、貧しい人はどんどん貧しくなり、両者の格差は時間の経過とともにさらに広がってゆきます。この現象は「マタイ効果」とも呼ばれています。

 出世に関してもマタイ効果は見られます。

 順調に出世していく人は、信じられないスピードで出世の階段を駆け上がってゆくことができますが、悲惨な人は、何年たってもいつまでもヒラの状態から抜け出せません。悲しいことですが、それが現実です。

 では、“キャリアの貧富”を分けるものは何なのでしょうか。

 それは上司からの評価。

 出世させてもらえるかどうかは、当然、上司が決めます。たとえ部下本人が「私にだって係長くらいなら務まるはずだ!」と言い募ってみたところで、上司がOKを出さなければいつまでも出世できません。

 というわけでどんどん出世してゆく部下は、上司からの「覚えがめでたい」人であり、出世できない部下は、上司に気に入られたり、可愛がられたり、目をかけてもらえたりしない人だと考えてよいでしょう。

 出世できない部下には、共通して見られる“残念な特徴”があります。