採用上における差別だけでなく、女性は専業主婦になることを促していた時代があったこともある。

 他にも部落差別、海外ルーツの若者に対する差別、様々なマイノリティに対する差別が社会には根強く存在し、それが就活においても存在してきたこと、現在も根絶されたとは言い切れないことには注目したい。

就活における差別の排除は
問題解決の一歩目にすぎない

 昨今では、女性差別、さらにセクシャルマイノリティに対する差別を解消するアクションもある。たとえば、履歴書から性別欄や写真をなくす動きだ。ジェンダーへの配慮とも言えよう。

 容姿をもとに採用するというルッキズムそのものの採用も抑制することができる。企業の人事担当者からは、女性を増やそうと思っても誰が女性なのか特定しにくいという悩みの声も聞こえるが、注目のアクションだと言えよう。

 一方、差別解消からやや話が飛躍するが、企業が多様性の尊重にどれだけ本気なのかも問いたい。女性比率を上げる動き、外国人留学生を採用する動きなどは評価できるが、入口だけの変化では変わらない。

 そもそも、新卒一括採用という慣行は、入口の部分を変えやすい。そうであるがゆえに、むしろ入口の部分での多様性は実現しやすい。ただ、問題は入社後である。定着まで、視野を広げて考えなくてはならない。多様性の実現を叫びつつも、見掛け倒しではよくないのだ。